【シンプルな家づくり】無垢のダイニングテーブルを機能的で素敵に見せる、5つのアイデアと実例集

ダイニングテーブルは毎日の食事をするのはもちろんですが、食後に家族で今日1日あったことを話したり、夫婦でお酒を飲みながらのんびりくつろいだり、お子さんが宿題をしたり、仕事や趣味の作業をしたり……。ダイニングテーブルの使い方は、その家その家でさまざま。そして、テーブルを中心に家族のコミュニケーションも生まれていくのです。

とくに、無垢素材のダイニングテーブルは、シンプルなデザインの家とも相性がよく、木目によっていろいろな表情が楽しめるのも魅力。そこで今回は、部屋の主役にもなる無垢のダイニングテーブルを機能的でおしゃれに使うための、5つのアイデアとSUHACOの実例集をご紹介します。

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ダイニングテーブルを無垢にするメリットとは

 

フローリングに木材を使用している写真
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ダイニングテーブルの素材に無垢材を採用するのには、いくつかのメリットがあります。

<メリットその①>
世界で一つだけのダイニングテーブルになる

無垢材とは、1本の木から切り出された木材のこと。無垢材を使ったダイニングテーブルは、純粋に1本の木だけで作られているので、その木だけがもっている美しい木目が楽しめます。たとえ同じ種類の無垢材でも、1本1本で木目が異なり、まさに、世界で一つだけのテーブルとなるのです。

また、家具の中でも比較的大きな面積であるダイニングテーブルに、天然の木材を使うことで、家の中に自然のものが存在する安心感が得られます。テーブルは木目を一番身近に、常に感じられる家具であるといえるでしょう。

 

<メリットその②>
天然素材だから、環境や家族に優しい

手頃な価格で手に入るダイニングテーブルは、木と木を貼り付けるために接着剤などが使用されているものもあり、100%安全とはいえない場合もあります。一方で無垢材の場合は、1本の天然木から作られているので、からだに優しい素材といえます。小さなお子さんがいるご家庭ではとくに、無垢材は安心して使用することができるでしょう。

また、再生可能な資源である天然の木材でできていること、さらにきちんと手入れをすれば一生涯使うことができるのも、無垢材の良いところ。つまり、環境にも人にも優しい素材といえます。

 

<メリットその③>
無垢材は耐久性があり、長く愛用できる

比較的安く手に入る「突板」のダイニングテーブルは、表面に木材が貼り付けられてできているため、長く使っていると剥がれてきてしまうことがあります。一方で無垢材はそのような心配もなく、とても丈夫なのが大きな特徴です。また、人工的な素材は年月とともに劣化してしまいますが、天然木の場合は使い込めば使い込むほどに風合いに深みが加わり、艶が出てきます。年月とともに、それが味わいとなっていきます。

無垢材の場合、定期的にメンテナンスをすることで、一生涯かけて長く使うことができます。もし天板にキズがついてしまっても、無垢材の場合は修復することも可能です。

また、天然木をそのまま使ったデザインはシンプルなものが多く、飽きのこないデザインといえるでしょう。

 

<メリットその④>
内装と素材を合わせることができる

注文住宅で木の家を作れば、工務店によっては、造作家具としてダイニングテーブルを一緒に作ってもらうこともできます。また、作業台とダイニングテーブルを一体化させたデザインにしたり、キッチンとテーブルの高さを揃えて作ったりと、暮らしに合わせてダイニングテーブルを造作することができます。造作した場合は、内装の木材と素材を合わせることができ、家全体に統一感が生まれます。

また、無垢材の場合は、色味の変化が楽しめるのも特徴。新品の時は薄めの色合いでも、使い込んでいくうちに、味わい深く変化していきます。そのような変化があることで、愛着がわくでしょう。

 

<メリットその⑤>
手触りのよさと香りで、リラックス効果がある

無垢材のダイニングテーブルは、木の香りを感じたり、触った時の感触で天然木の良さを実感することができるでしょう。香りや感触など五感で“木”を感じることで、リラックス効果も期待できます。また、普段暮らしていると、木の香りに慣れてきてしまい感じづらくなります。しかし、旅行などで数日家をあけて帰ってくると、再び木の香りを感じることができます。

 

無垢材のダイニングテーブルを素敵に見せるアイデア&実例

無垢材を使ったダイニングテーブルを機能的に、そしてより素敵に見せるためのアイデアと、SUHACOの実例をご紹介します。

<無垢材のダイニングテーブル アイデアその①>
作業台と一体型にすれば、狭小住宅でも快適に

キッチンとテーブルが一体になったデザインの写真
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こちらのお宅では、I型のシステムキッチンを壁付けにして、その対面に作業台とダイニングテーブルが一体になった造作家具を配置。調理時は作業台として、料理ができたらお皿を並べて盛り付けし、そのまま左へスライドさせて配膳できるなど、作業効率は抜群です。

このデザインでは、少人数で食事をするときはテーブル側だけを使いますが、来客があった時は作業台側もテーブル代わりに。狭小住宅などで大きなテーブルを置くことができなくても、このようなデザインにすれば、大人数でも食事を楽しむことができます。

また、造作家具にしたことで、フローリングや梁、柱などと同素材でテーブルを作ることができます。室内に統一感も出ますし、シンプルでスッキリ見せることができるでしょう。

 

<無垢材のダイニングテーブル アイデアその②>
キッチンとダイニングテーブルの高さを揃える

キッチンとダイニングテーブル
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細長い敷地に建てられた家の特徴を存分に活かした、ユニークなキッチン&ダイニングテーブル。縦長の建物に対して平行にキッチンを配置したことで、広々としたキッチンスペースを確保。そのキッチンと縦につなげる形で、ダイニングテーブルを配しています。

また、キッチン部分の床を少し下げていますが、キッチンの天板とテーブルの高さを揃えることで、キッチンに立っている人とテーブルで食事をしている人の目線を揃えることができます。このようなデザインにすることで、家族との会話も増え、コミュニケーションを深めることにも。調理中にお子さんがテーブルで宿題をしていても、勉強を見てあげたり、親子で会話をしながらでも家事や料理をすることもできるのです。

このようなデザインを実現するためには、造作でテーブルを作ることで可能になります。例えばこのお宅では、フローリングのウォルナットに合わせて、テーブルも同じカラーで制作。インテリアにも統一感が出て、住む人のセンスの良さが伺えます。

 

<無垢材のダイニングテーブル アイデアその③>
野手溢れる一枚板を選んで、存在感を出す

ダイニングキッチン
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テーブルの持つ印象や雰囲気は、天板によって決まってくると言っても過言ではありません。

木目がしっかりしていて個性的なものを選べば、存在感も抜群。逆に、あまりクセのないものを選べば、シンプルでナチュラルな印象にすることができます。

 

こちらのお宅のように、一枚板の存在感のあるダイニングテーブルを置けば、家にとって一番心地よい場所にも。家族で朝食を取ったり、お茶を飲んで休憩したり、仕事をしたり……。いつの間にか、家族が集まってくる定位置になるでしょう。

また、一枚板の木目の美しさを楽しむためには、こちらのお宅のようにテーブルのデザインはできるだけシンプルにするのがおすすめです。

 

<無垢材のダイニングテーブル アイデアその④>
キッチンカウンターをコンパクトなテーブルに


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木材で作ったオリジナルキッチンにテイストを合わせて、その対面にはキッチンカウンターを配置。カウンターの対面には2、3人がゆったり座れるようなデザインになっています。家族が少人数であれば、ここをダイニングテーブルとして使うこともできます。または、独立したダイニングテーブルを別で置きますが、家族が一人で食事をする際には、このカウンターを使うなど使い分けするのもいいでしょう。

また、キッチン部分が一段低くなっているので、キッチンで作業をしながら、対面に座った家族と同じ目線で会話をすることもできるのです。お子さんがある程度大きくなり、食事の時間が家族によってまちまちになってしまう場合でも、このような一人でも座れるカウンターがあることで、後片付けをしながら、目の前で食事をする家族と会話をすることもできます。このような造作のキッチンカウンターは、家族のライフスタイルや家族構成などに合わせて作ることで、より使いやすいさもアップするでしょう。

 

<無垢材のダイニングテーブル アイデアその⑤>
作業台、収納、ダイニングテーブルと1台で三役

キッチンの写真
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大開口に向かって料理ができるようにした、贅沢な作りのこちらのダイニングキッチン。窓に面したI型のキッチンに合わせて、ワイドな作業台を造作しています。作業台の下半分には、たっぷりの収納を。残りもう半分はダイニングテーブルに。このようなデザインにすることで、作業台下の収納からお皿を出し、作業台の上に置いて盛り付けを。さらに料理ができたら、左へスライドさせるだけ。作業動線もコンパクトにすることができます。これだけ大きな作業台があれば、調理や盛り付けなども楽に行うことができるでしょう。

天然木の木目は、同じものはこの世に1つもありません。木目の美しさや印象が気に入ったものを見つけたり、世界に一つだけのテーブルを手に入れたいと思ったら、無垢材のダイニングテーブルを選んでみるのもおすすめです。量産しているテーブルとは違い、少しお値段は高めになってしまいますが、それだけ愛着も湧くでしょう。

SUHACOでは、無垢材のダイニングテーブルに合うシンプルな家づくりや、ライフスタイルに合ったダイニングテーブルの造作家具も提案しています。ぜひ、オープンハウスでご覧ください。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。