注文住宅は1,000万円で建てられる?予算2,000万円、3,000万円との違いは?

注文住宅の予算別ポイントについて解説

注文住宅で家を建てるなら、できるだけ理想を叶えたいと思うことでしょう。おしゃれなデザイン、暮らしやすい間取り、憧れのライフスタイル。想い描く理想を実現するには、限りある予算をどう最適に配分してコストパフォーマンスの高い家づくりができるかがポイントです。そこで今回は、注文住宅を建てる際の相場や費用、1,000万円、2,000万円、3,000万円など予算別にリーズナブルに建てるポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

 

注文住宅の予算の相場(地域別・予算別)

住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2019年度版)」によると、注文住宅の予算の相場は、全国で3,452万円、首都圏で3,768万円、東北で3,206万円となっています。

注文住宅の予算を地域別・予算別にみると以下のようになります。

 

注文住宅の地域別・予算別の分布

1,000万円台 2,000万円台 3,000万円台 4,000万円台
全国 5.7% 31.4% 38.6% 15.6%
首都圏 4.7% 24.6% 35.7% 19.3%
東北 7.4% 38.7% 37.3% 11.9%

出典:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査(2019年度版)」より弊社作成

(サンプル数:全国11,666、首都圏2,687、東北1,055)

 

上記の調査からは、首都圏では3,000万円台が多く、東北では2,000万円台が多いという結果です。

なお、住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35」には、2018年4月以降、諸経費の一部が組み込めるようになっています。上記金額は一部諸経費を含む予算となりますので留意ください。

 

 

注文住宅を建てる際にかかる費用

注文住宅の予算の考え方について解説

注文住宅を建てるには、土地代(土地を取得する場合)、建物の建築費用、諸経費、住宅ローン金利などがかかります。

 

①土地代

土地の価格は物件別に異なりますので、一概に予算は決めることは難しいのですが、不動産ポータルサイトなどを参考に、地域や立地条件など応じて概算の価格帯を確認しておくとよいでしょう。

土地の購入にあたっては、譲れない条件に優先順位をつけて比較検討します。土地探しと工務店選びは平行して進めておくことをおすすめします。候補エリアが決まっている場合は、土地を探してくれる工務店もあります。どのような家を建てたいかをイメージを付けて、その家を建てられる条件の土地を絞り込んでいく方法も選択できます。

なお、建築条件付き土地には注意が必要です。その土地を購入すると数か月以内に特定のハウスメーカーで家を建てなければならないといった条件が付いていることがあるのです。家の仕様がおおよそ決まっているため、建売住宅のような一般的な家しか建てられない場合がありますので、必ず建築条件の内容を確認してください。

土地は1点ものです。地盤、周辺環境の影響も考慮して慎重に選定する必要がありますので、必ず現地確認を行ってから購入することをおすすめします。

 

②建築費用

注文住宅の建築費は、本体工事費と付帯工事費があります。

本体工事費は総費用の8~9割程度が目安です。家の広さ、性能などにより、工事費はそれぞれ異なります。付帯工事は、庭、門、塀などの外構工事などが含まれますが、必ずしも購入時に必要になるわけではありません。入居後に必要に応じて整備していく方も多くいらっしゃいます。予め設計時にプランニングをして予算は試算しておくとよいでしょう。

 

工務店選びは、大手ハウスメーカーで建てる場合は多めに見ておく必要があります。地域工務店でもおしゃれなデザイン住宅が建てられる工務店は限られます。ホームページや施工実績などを参考に、デザイン性、機能性、価格のバランスが取れた施工会社を選ぶ必要があります。工務店によって得意不得意や価格帯は大きく異なります。注文住宅の家づくりのポイントは、工務店選びになると言えるでしょう。

 

③諸費用

注文住宅で家を建てる際に、土地と建物以外にかかる諸費用は、全体予算の5%~10%程度が目安です。例えば、以下のような費用があります。

 

建築に係る必要

・建築確認申請や不動産登記にかかる費用

・電気・ガス・水道の引き込み工事費用

・地鎮祭、上棟式などの費用

 

入居に係る費用

・引っ越し、照明、カーテンなどの入居費用

 

住宅ローン契約に係る費用

・印紙代、登記費用

・事務手数料、保証料

・団体信用生命保険料、火災保険料

 

税金

・不動産取得税、固定資産税

 

その他、家具や家電などの費用も新調する場合には見積もっておくとよいでしょう。

 

 

【予算別】注文住宅1,000万円、2,000万円、3,000万円、4,000万円の違いは?

注文住宅1,000万円、2,000万円、3,000万円、4,000万円の違いについて解説

では、ここからは予算別にどのような家が建てられるのかをみてみましょう。

 

予算1,000万円の場合

コンパクトな家づくりを徹底すれば、1,000万円台で家を建てることも可能です。ただし相応の制約が発生します。

延べ床面積30坪以下程度の正方形や長方形の箱型二階建てのシンプルな間取りにすれば、基礎、屋根、壁などの予算が抑えやすくなります。

屋根の形は、片流れ(片方に傾斜する屋根)、切妻(左右に傾斜する屋根)などがおすすめです。外装や内装はコスト面を考えるとサイディング、クロスなどの資材を選択することになるでしょう。。

住宅設備は、有名メーカーでなくてもデザイン性、機能性、価格のバランスで納得できるものを選択してください。場合によっては施主様支給にできるものがあれば予算は抑えられます。

ローコストデザイン住宅を実現するために、最も効果的なのは、シンプルでコンパクトな仕様にすることです。部材選びはある程度メーカーの指定する素材に限定されることになるでしょう。

本当に必要なものだけを厳選した注文住宅の家づくりを標準仕様としたシンプルな家の予算をシミュレーションができますので参考にしてください。

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予算2,000万円の場合

先ほどの1,000万円台の予算の家づくりよりも多くの希望が実現できます。どこに予算を効果的に配分するか、メリハリの付け方がポイントです。

2,0000万円台の予算なら、中庭のある家で窓を広めに確保することも可能です。使用する素材も無垢材を使いながらメリハリをつけた素材選びをする工夫も必要です。キッチンや浴室などの設備、建具のグレードを上げることも可能になります。

実現したいことの優先順位を決めて、1つ1つの選択に際して「これがいい」「これでいい」という線引きをしていく作業が必要です。デザイン、性能、コストのバランス感覚が重要です。

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予算3,000万円の場合

注文住宅の家づくりは、全国平均および東京などの首都圏では3千万円台が平均的です。居住スペースを広めに確保でき、設備や素材のグレードも上げた家づくりが実現できます。間取りや設備の自由度も高く、素材も自然素材などの上質感のある素材が使いやすくなります。外構などの付帯工事も踏まえた予算づくりが可能です。

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予算4,000万円の場合

4,000万円台の予算があれば、こだわりの家づくりができます。広めの延べ床面積で、自然素材をふんだんに使い、住宅設備のグレードを高めるなど、多くの仕様が実現できることになります。逆に言えば、全体のコンセプト、デザイン、素材選びの基準が統一されていないと、どこかちぐはぐになってしまう場合もあるので、全体のコンセプトに沿って、設計士や職人さんなどのプロの知見も参考にしながら、バランスのよい家づくりを心掛けるとよいでしょう。

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おしゃれな注文住宅をリーズナブルに建てる4つのポイント

デザイン性の高い注文住宅をリーズナブルに建てるためには4つのポイントをおさえておく必要があります。

 

構造をシンプルに

第1には、家の形や間取りなどの構造をできるだけシンプルにすることです。

複雑な家の形になると、柱や壁が多くなり、施工費や材料費がかかります。総二階の箱型の形の家にすれば、予算を抑えやすくなります。間取りでは、部屋数を増やなければ、壁やドアなどの費用もかかりません。

 

コンパクトサイズにする

家族構成に応じて、広すぎず狭すぎない、ちょうどいい家の広さすれば、その分、材料費や施工費が適正価格に抑えられます。また、家事や生活動線もスムーズにしやすく、暮らしやすい家になります。延べ床面積をコンパクトにできれば、毎年のランニングコストとなる固定資産税も抑えやすくなります

国土交通省「居住面積水準」によると、3~4人家族で30坪~38坪程度の家が望ましいとされています。広めの住宅に誘導するための水準ですので、実際には30~35坪程度の家であれば広すぎず狭すぎずのちょうどいいサイズ感の家が実現できますので留意しておくとよいでしょう。

 

スタンダードな設備や素材を選ぶ

住宅設備(特にキッチン、浴室、トイレなどの水回り)や、外壁・内装などの素材や仕様は、予算オーバーになった際に見直しの対象になるポイントです。

住宅設備は、メーカーやグレードにより価格に幅があり、有名メーカー以外にも選択肢があります。スタンダードで飽きのこないデザインの設備で価格も抑えた設備を揃えているメーカーもあります。

素材もスタンダードなものを選ぶことで、リフォームをすることになった際もほぼ同様の素材を使って補修できる可能性が高いのでランニングコストも抑えることができます。設備の場合は施主様支給にするという方法もありますので、工務店に相談してみるとよいでしょう。

 

断熱性能の高さは必須、性能は妥協しない

シンプルな箱型の家、部屋数の少ない間取りにすると、吹き抜けなどの広い空間が確保できます。吹き抜けのある家の開放感やデザイン性の高い住空間を実現するには、高い断熱性能、気密性も必要とされます。

かつての日本の住宅は断熱材も十分でなく、気密性も低い家がほとんどで、吹き抜けは空調効率が低いとされてきました。しかし、現代の断熱性や気密性の高い住宅性能であれば、吹き抜けのある開放的な空間づくりは、あたりまえのように実現できるようになりました。

せっかく注文住宅を建てるのですから、しっかり予算を抑えたうえで、性能には妥協せず、快適でデザイン性の高い住空間を実現しましょう。

 

まとめ

注文住宅の家づくりは、予算をかけても、必ずしも良い家ができるというわけではありません。家族の数だけ、家族の暮らしがあり、それぞれ最適な家のカタチが異なります。限られた予算でも、家族としっかり話し合い、住みやすい家を考えていくことが重要です。家づくりは、家族がどんな暮らしをしたいのか、お互いに考えるよいきっかけになります。予算は大切ですが、デザイン性、機能性、コストのバランスのとれた、長く暮らせる納得の家づくりをしていきましょう。

全国平均の注文住宅の相場は3,452万円。30坪の場合は2,467万円です。一方、素箱/SUHACOの30坪の二階建て住宅の坪単価(建築費)は1,800~2,100万円です。

もし、あなたが住みたい街の地域の工務店で、デザイン性が高く、耐震性能も等級3で、断熱性などの住宅性能も吹き抜けの間取りが標準になるほど十分で、住み始めてからも間取りが自由に変えられる、そんな30坪の家が建築費(設計料込で)1,800~2,100万円のローコストで実現できるとしたら、どうでしょうか?

素箱/SUHACOなら理想のシンプルな暮らしを実現できます。

まずは、あなたが希望する条件でいくらで家が建てられるか?
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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。