都会でも大好きな車やバイクのある暮らしがしたい！という方も多いでしょう。趣味の拠点になる「ビルトインガレージ」のある家は、30坪のシンプルなデザイン住宅でも実現することができます。そこで今回は、シンプルな注文住宅で建てたビルトインガレージの建築事例、価格相場、間取りと留意点について解説します。
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目次
ビルトインガレージで趣味を楽しむ暮らし
ビルトインガレージのある家は、車のある生活のみならず趣味や暮らしを楽しむ家づくりができます。車、バイク、自転車などの「サイクルスポーツ」、サーフィン、釣り、キャンプ、週末の田舎暮らしなどの「アウトドアライフ」、工房、アトリエなどの「創作活動」などなど、都会の趣味人たちに人気の住まいが、シンプルでありながらガレージがある暮らし。だから、いつでも大好きな趣味に没頭できる憧れのガレージライフが堪能できるのです。
ガレージのある家の相場価格
ガレージのある家はどれくらいの予算を見ておけばよいのでしょうか？タイプ別にみてみましょう。
ガレージを別棟で建てる
敷地にカーポートなどを別棟で建てるケース。簡易なカーポートであれば50万円前後で購入可能です。施工には、基礎工事を含めると80万円程度が相場となります。建物の本体工事ではなく別途工事費となります。
中古住宅にビルトインガレージを増改築
中古の戸建てをリノベーションして、１階をガレージに改築するのが後付けビルトインガレージです。車の出入りがしやすいように、広い開口部を確保し、防犯シャッター、換気対策などを含めると数百万円程度の予算は見ておく必要があるでしょう。既存住宅のリノベーションになり、構造補強工事、基礎工事も伴うため、新築するより施工費用が割高になります。
新築一戸建てのガレージハウス
一戸建てにガレージを組み込んだ住宅がガレージハウスです。注文住宅で新築するオーダーメイドのガレージハウスは、家の仕様や広さによって価格が変わります。居住面積＋ガレージスペースのサイズによって概算がわかりますので、次の項目でチェックしていきましょう。
ビルトインガレージのある家の広さ
新築でガレージハウスを建てる場合、ガレージと居住空間はどの程度確保すればよいのでしょうか。
家族が快適に暮らせる家の広さ
では、都市部と郊外で家族が快適に暮らせる家の広さはどれくらいになるのでしょうか？国土交通省によると以下の様に定められています。
居住面積水準
| 単身世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | |
| 都市居住型 （都心など） |
40㎡ （約12坪） |
55㎡ （約17坪） |
75㎡ （約23坪） |
95㎡ （約28坪） |
| ※55㎡ （約17坪） |
※65㎡ （約20坪） |
※85㎡ （約25坪） |
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| 一般型 （郊外など） |
55㎡ （約17坪） |
75㎡ （約23坪） |
100㎡ （約30坪） |
125㎡ （約38坪） |
| ※75㎡ （約23坪） |
※87.5㎡ （約26坪） |
※112.5㎡ （約34坪） |
出典：国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」
※3～5歳児1名の場合
都心の集合住宅なら場合、3～4人世帯は約23坪～28坪程度。郊外の一戸建て住宅なの3～4人世帯なら約30～38坪なら余裕ある水準と言えるでしょう。概して、都心の30坪程度の戸建て住宅は3~4人家族に適した家の広さと言えるでしょう。なお、この指標は日本の住環境を改善するために定められた誘導水準ですのでやや広めに想定されていますのでご参考まで。
ガレージスペースの広さと相場
次にガレージの広さを検討してみましょう。国土交通省によれば、１台あたりの駐車場の広さの目安は以下の通りです。
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出典：国土交通省「駐車場設計・施工指針について」別添資料より
上記によれば、ガレージスペースは、１台分で幅2.0ｍ～3.5ｍ程度、奥行3.6ｍ～6ｍ程度。普通自動車なら１台あたりの面積は15㎡、4.5坪程度となります。１台5坪のガレージで坪単価60万円~だとすると、１台あたり300万円程度がガレージスペースの価格相場の目安となります。
延べ床面積30坪＋2台分のガレージのある家の価格相場
では、30坪のガレージハウスで1-2台の収容スペースを確保した場合の相場の目安を計算してみましょう。
35坪：（住居30坪＋ガレージ5坪/1台）×坪単価60万円＝2,100万円
40坪：（住居30坪＋ガレージ10坪/2台）×坪単価60万円＝2,400万円
あくまで概算ですが、ガレージを含む40坪以上のガレージのある家の建築費は、大手ハウスメーカーの場合は3,000万円~程度が目安となります。
ガレージのある家のランニングコスト
次に、自宅外に駐車場を借りた場合や、固定資産税の扱いなど、月々、年間のランニングコストについても確認しておきたいと思います。車１~2台（5坪～10坪）の駐車場を都内に借りる場合で比較してみましょう。
駐車場代との比較差
東京都の武蔵野市の月極駐車場の相場は1台あたり23,000円程度。仮に、20年近隣で駐車場を借りるとすると１台あたり500万円~、２台で1000万円を超えてしまいます。できるだけ所有をしない暮らしが理想とはいえ、これはちょっともったいないですよね。ガレージのある暮らしは人生を楽しみ、家族を守る暮らしに直結します。アフターコロナの自分たちの居場所に投資をすると考えて、住宅ローンで支払うという選択も現実的になってくるでしょう。
ガレージスペースの固定資産税の評価は自治体により異なる
一般にガレージ部分は居住スペース（部屋）ではないため、居室部分よりも固定資産税は低く評価されます。さらには、ガレージ部分を外壁で囲まないピロティガレージなら床面積に参入されないため代案として検討してもよいでしょう。なお、ガレージ部分の固定資産税の評価の基準は自治体ごとに判断が異なりますのでガレージのある家の設計や施工に詳しい設計士や工務店などに相談することをおすすめします。
ガレージハウスのメリットと留意点
では、改めてビルトインガレージのあるガレージハウスの家のメリットと留意点について確認しておきましょう。
■メリット
趣味を楽しむ暮らし
・大好きな車、バイク、自転車をいつでも眺められる
・アウトドア、創作活動の拠点に使える
・車や趣味の道具の手入れやメンテナンスがしやすくなる、など
安全性の確保
・盗難、いたずらされにくい
・天候の影響から愛車を守れる
・車の乗り降りの際の事故防止、など
暮らしの利便性
・車の乗降、荷物の搬入・搬出がしやすい
・乗り降りの際に雨や風にさらされない
・介護や通院の際に乗り降りがしやすい、など
多目的な使い勝手
・土間収納として利用できる
・物干しスペースにも活用できる
・BBQ、ホームパーティなどの多目的スペースにもなる、など
維持費の経済性
・駐車場代がかからない
・固定資産税の低減（※延床面積の1/5以内の場合）がある、など
※出典：電子政府e-Gov「建築基準法施行令 第2条4項」
※固定資産税の評価、適用基準などは自治体ごとに異なりますでご留意ください。
■留意点
プランニングの際は、次のような点に注意して検討する必要があります。
・増築が難しいため余裕をもったスペースの想定
・間口を広めにするため強度の確保
・排気設備、騒音対策などの検討
・シャッター、照明、電源等の付帯設備の検討、など
地方の場合、敷地面積や周辺環境に余裕があれば、平屋のガレージハウスという選択も魅力です。平屋ならバリアフリーのスタイルも可能になりますが、寝室やリビングなど居住空間との分離などを考慮して検討するとよいでしょう。
まとめ
都市部でも郊外でも、ビルトインガレージのある家を建てるなら、利便性と暮らしを楽しむライフスタイルが実現できます。カーライフ、アウトドア、クリエイティブなど大人の趣味も満喫できるガレージ空間は、ガレージがある住まいならではの魅力。シンプルな空間に遊び心をプラスした今回ご紹介したガレージのある家は一例です。シンプルなガレージのある家を建てるなら素箱にご相談ください。
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