トイレを間取りにどのように組み込むかによって、実は、使い勝手が大きく変わります。さらにトイレはその特性上、プライバシーを重視しなければならない空間ですので、どこに配置するかで暮らしの質も向上します。今回は、家の間取りを考えるうえで参考にしたい、トイレについてご紹介しましょう。
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トイレはプライバシーを重視できる位置に
家族全員が一日に何度も利用するトイレは、どの部屋からもアクセスしやすい場所にあると便利。とは言っても、トイレの音やニオイなどは気になるでしょうから、家族が集まるリビングルームや食事をするダイニングルーム内にあるのは、できれば避けたいところです。リビングルーム内にトイレを設ける場合は、扉を開けたときにトイレ内部がリビングルームから見えない位置にするのがいいでしょう。
子供部屋や寝室などの隣にトイレがあるのも、音が気になってしまいます。静かな夜などはとくに、水洗トイレを流す音は、意外と響くもの。もし、間取りの関係で隣り合うようであれば、収納などを間に挟むなどしましょう。
また、トイレの数も重要です。二階建て住宅であれば、各階にトイレを設けたり、平屋であればリビングルーム内は避けてトイレを設けるのがいいでしょう。来客があるときに、リビングルームにしかトイレがないようでは、他の家族がトイレを使いにくくなってしまいます。
さらに、周囲の家と建物同士が近い場合も注意が必要です。トイレが、隣の家の寝室やリビングルームの窓近くになってしまうと、水を流す音で迷惑をかけてしまうことがあります。また、トイレに窓がある場合は開けづらくなってしまうことも。近隣がすでに建っている場合は、周囲の家の間取りを考慮しながらプランニングをしましょう。
建売住宅などでは、すでにトイレの間取りも決まってしまいますが、注文住宅であれば、好きな位置やデザインでトイレを設置することができます。独立型にするのか、洗面所と一体型にするのかも、好みで選ぶことができます。
独立型トイレは、個室と隣り合わせを避ける
独立型の場合に一番重視すべきは、間取りのどこに配置するかです。とくに、隣の部屋が何に使う場所かどうかも重要になります。とくに、家族が集まる場所や寝る場所などは、避けるのがベスト。それ以外の、バスルームや洗面所、収納などと隣り合わせるのがベストです。
独立型のトイレは、家に一箇所は必ずあるのがいいでしょう。その際に、トイレ内に洗面を設けることで、使い勝手がぐんと上がります。最近はタンクレスのデザインも人気で、それとセットで、トイレ内に小さな洗面スペースを設けるといいですね。いちいち洗面所で手を洗いに行く必要がないので、来客にも気持ちよく使ってもらえます。
階段下のデッドスペースを上手に活用する
狭小住宅の場合に、各階にトイレを設けることで、居住スペースが狭くなってしまいます。でも、二階建ての住宅であれば、やはり各階にトイレがあるのが便利ですよね。
そこで、階段下のデッドスペースをトイレとして活用するのもアイデアのひとつ。もう一つのトイレは独立型にして、そちらは来客用として。階段下のトイレは、家族専用にするのがいいでしょう。階段の下を活用するので、余裕のある大きさを確保するのは難しいですが、窓を設けたり、タンクレスを採用することで、視覚的に広く感じさせることもできます。
ただし、階段下のトイレはどうしても天井が低くなってしまうので、身長が大きな家族がいる場合は、注意が必要です。
洗面スペースと一体化させて、水回りを集中
トイレと洗面スペース、そしてバスルームを一体型にしたタイプは、一つ一つの設備をコンパクトにしてゆったりと配すことで、それぞれが使いやすくなります。また、水まわりを一か所に集中させることで、生活動線がシンプルに。
このような間取りは、狭小住宅のお宅でよく見られます。トイレを独立して作るのはスペースを必要としますが、洗面所と一体化することで、スペースを最小限にすることができます。
ただし、洗面所内にトイレを設ける場合は、もう一つのトイレは独立型にするのがベスト。家族がお風呂に入っている間に行けなかったり、来客に使いづらかったりといったデメリットがあります。
洗面スペースと独立型トイレを同じ空間に
バスルームと洗面スペース、トイレが一つの空間にあると、とくに女性はバスタイムなどに便利です。しかし、トイレと洗面所が一体化しているのは、ちょっと抵抗がある……という人も多いもの。そこで、洗面所の奥に扉付きのトイレを設けることで、そういった悩みも解消することができます。また、洗面所の隣なので、トイレ内に小さな洗面スペースは不要です。
トイレが洗面所の奥で、お風呂場と隣り合わせなどの位置にあれば、隣室との音問題も心配ないでしょう。その際には、隣家との位置関係は注意が必要です。
トイレを家の間取りのどこに配置するのかは、家族の人数や建物の特徴、またライフスタイルによって変わってきます。どのような場合でも、プライバシーをしっかり保つために、間取りには注意するべきでしょう。その中で、デザイン性を追求してみるのがいいですね。
何気なく設置しがちなトイレですが、家族が気持ちよく暮らすためには、実はとても重要な空間です。ここが快適であれば、暮らしの質も向上するものです。SUHACOでは、さまざまなトイレの間取りやデザインをご提案しています。ぜひ、オープンハウスなどで実際にご覧ください。