長く愛せるインテリアや家具選びのために、知っておきたい5つのコツ

建物が完成し、そこに家具が運び込まれて、人が暮らしはじめる……。すると、殺風景だった“箱”は、そこではじめて誰かの“家”になるのです。家の間取りや外観、内装デザインも大切ですが、その空間にプラスする家具もしっかりこだわって選びたいもの。そこで、シンプルな家に似合う家具選びのために、知っておきたい5つのコツをご紹介します。

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成功のポイントは、家具の色・素材・高さにあり!

せっかくシンプルな家づくりをしても、そこに置く家具次第で、空間の雰囲気はがらりと変わってしまいます。新居に家具を入れてみたら、「なんだかイメージが違った…」とならないように、シンプルな内装にフィットする色やデザインを選びましょう。

 

<コツその①>
色を使いすぎないようにする

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箱になる“家”はシンプルに作っても、そこにいろいろな“色”が入ってしまうと、それだけで一気に統一感がなくなってしまいます。飽きのこない、シンプルな家づくりをするのであれば、家具の色選びにも気をつけてみましょう。

とくに、大型家具の色選びは慎重に。ソファなどは比較的、家の真ん中に置かれることも多く、存在感はかなりのもの。ソファの色が大きな面積を占めるので、その印象がとても強くなってしまいます。部屋の真ん中にその色のソファを置かれたときに、空間全体がどんな印象になるのかを慎重に検討してみるのがいいですね。最近では、バーチャルで家具を置いてシミュレーションができるサービスなどもあるので、それを活用するのもおすすめです。

 

ソファの写真
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たとえばこちらのお宅のように、存在感とデザイン性のあるソファを選ぶのであれば、色はモノトーンに抑えてみるのも手。ただし、少し寂しい印象になりかねないので、元気な色の差し色をポイントに加えてあげるのもいいでしょう。それ以外の家具は、家の内装と合わせて木製で統一すると、シンプルでスッキリと見せることができます。差し色はクッションなど、気分や季節で気軽に変えられるアイテムがおすすめです。

 

<コツその②>
フローリングなどと素材感を揃える

ダイニングキッチン
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木の家に住むのであれば、家で使用する木材の種類を調べてみて、家具選びの参考にしてみるのもいいですね。明るめの色であればメープル・ブナ・タモなど、ナチュラルで経年変化を楽しみたいならブラックチェリー、ダークな色ならウォルナットなどというように、木材によって特徴もさまざま。内装で使われている木材の色や素材に合わせて選ぶと、相性もよく、しっくりと馴染みます。また、あえて違った色の木材を組み合わせてみるのもありかもしれません。

木材の種類を知ることは、家づくりの段階でも必ず役に立つはず。自分の家にどんな木材が使われるのかを知ることは、これから長く暮らし、メンテナンスをしていくためにも参考になります。

 

ダイニングキッチン
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新しい家には、家具を購入して搬入したり、今まで使っていた家具を引き続き使うなど、さまざまでしょう。新たに購入する場合は、家の内装ができあがってきて、実際に内装を見てから選ぶのがおすすめ。フローリングや天井、柱などの木材の色味や質感を確かめてから、家具を選ぶといいですね。

また、自由度の高い注文住宅メーカーや工務店などであれば、フローリング材と合わせて、収納やダイニングテーブルなどの造作家具を作ってもらうことができる場合も。フローリングと同じような雰囲気の家具を探すのが難しいこともありますが、オーダーであれば、同じような素材感の木材で家族にぴったりの家具を作ってもらうことができます。

 

<コツその③>
個性的なアイテムをプラスするなら、1つを際立たせる

リビングルームの写真
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デザインが凝ったものや、ビビットな色使いのものなど個性的なアイテムをプラスするのは、遊び心があるし、住む人のセンスの良さが感じられます。ただし、インパクトのあるアイテムばかりで揃えてしまうと、個性と個性がぶつかり合って、ごちゃごちゃ感が出てしまうことがあります。

ダイニングテーブル
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そうならないためにも、デザイン性の高いものは1〜2点ほどと抑えめにするのがいいでしょう。たとえばこちらのお宅は、個性的なペンダント照明をセレクト。この照明に合わせているのが、同じくモノトーンのテーブルとチェアです。照明以外をスッキリとシンプルなもので統一したため、この照明のデザイン性が際立ちます。

 

<コツその④>
できるだけシンプルな形の家具を選ぶ

夜のベッドルーム
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長く住むための家を作るのであれば、家具選びでも“長く愛せるもの”がいいでしょう。ただし、人の好みは年月とともに変化していくものですから、長く愛用できるものを選ぶのはなかなか難しいもの。そのコツのひとつは、シンプルで誰にでも使いやすいサイズ感やデザインを選ぶこと。そうすれば、長く愛用することができますし、親から子へ譲って使うのもいいですね。

 

こども部屋の写真
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また、家の内装と合わせやすいものを選ぼうとすると、自然とシンプルなデザインのものが候補に上がります。たとえば、お子さんの勉強机はシンプルなデザインにして、お子さんが成長して使わなくなってからは、お母さんの作業台やお父さんのワークスペースとして活用することもできます。

上質でシンプルな家具を選べば、長く愛用することができるでしょう。

 

<コツその⑤>
なるべく背の低い家具で揃える

リビングルームの写真
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リビングルームの家具選びをするときに、背の高い収納を選んでしまうと、空間に圧迫感が出てしまうことがあります。できるだけ空間を広く、スッキリと見せたいのであれば、腰高ぐらいまでの収納や家具で揃えるのがおすすめです。

また、収納なども扉付きのものを選べば、収納している中身が見えないので、それだけでもスッキリと見せることもできます。さらに地震対策としても、あまり背の高い家具を選ぶよりは、腰高の高さまでのものに統一すると安心です。

 

家具選びで悩むのは、それはそれで楽しい時間。注文住宅での家づくりであれば、設計から建築までは比較的日数がかかるので、その間にどんな家具にしようかと考えてみるのもいいですね。設計図や完成イメージを見ながら、長く愛用できる家具をじっくり探してみましょう。5つのコツを知っておけば、家具選びで迷った際の参考になりますよ。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。