天井高で開放的な家づくりのコツと、そのメリットとは【5つの実例集】

天井が高いリビングダイニングに一歩足を踏み入れると、驚くほどの開放感と明るさが感じられます。その秘密は、縦方向にのびる空間とハイサイドライトにあり。さらに、高い天井を生かしたアイデアを加えることで、空間を有効活用することもできます。そこで、天井高を取り入れた家づくりのコツやメリット、さらにSUHACOが提案する5つの実例をご紹介します。

 

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注文住宅なら、天井の高さにメリハリをつけられる

天井高のリビングルーム
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普段、天井の高さを意識することはあまりないかもしれません。しかし、天井を高く設定することで、リビングルームには開放感が生まれ、また居心地のよさにもつながります。

ところで、戸建ての天井の高さは、建築基準法では2m10cm以上と定められていて、実際には2m20cm〜2m40cmで設計されるのが一般的。なかには、共有スペースであるリビングルームは2m40cmと少し高めに、寝室や子供部屋などは2m20cmにするなど、場所によって高さを変えているケースもあります。

ハウスメーカーでの家づくりの場合は、複数の高さから選択することができたり、有料オプションなどで天井を高く設定できることもあります。自由度の高い注文住宅での家づくりであれば、設計時に天井の高さを相談することもできるでしょう。

吹き抜けのリビングルーム
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天井の高さを標準よりも高く設定する場合もありますが、勾配天井や吹き抜けなどを取り入れることでも、天井高のリビングルームは実現します。天井が高いと、それだけで開放感があり、実際の面積よりも広く感じられるものです。

家づくりの際に、可能であれば天井は高い方がいいと思う方もいるかもしれません。ただし、家中の天井を高くすればいいというわけではありません。高い天井は開放感がある一方で、がらんと寒々しい印象を与えることもあります。そこで、天井の高さを場所によって変えて、メリハリをつけるのがおすすめなのです。

天井の高さを自由に設定できるのも、注文住宅ならでは。メリハリがある家はデザイン性も高く、住む人にとって心地よく快適に過ごすことができるのです。

 

 

 

天井高にするメリットとデメリットとは

オリジナリティのあるキッチンカウンターのあるリビングルーム
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天井を高くするメリットは、なんと言っても開放感です。天井が3m以上あると、天井が人の視線に入らなくなり、それだけで圧迫感がなく解放的に感じられます。

また、天井を高くすると、高い壁の部分にハイサイドライトを設けることができるので、室内が明るくなる効果も。もし、都市部の狭小住宅で敷地の広さや採光の確保が難しい場合は、天井は高くすることで、空間がより広く明るく感じられるなどのメリットがあります。

一方で、天井を高くすることでのデメリットも。それは、空間が大きいので、冷暖房が効きにくいということです。とくに、暖かい空気は上へ逃げてしまうので、室内が温まりにく、時間もかかります。その場合は、天井にファンをつけて、空気を循環させたり、断熱性と気密性の高い住宅を選ぶのも手です。

 

天井が複雑な形のリビングルーム
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また、天井が高いと、照明の問題も出てきます。例えば、くつろいだりテレビを観る場所であるリビングルームは、高い天井にダウンライトを複数設置するだけで、ある程度の明るさをキープできます。一方で、食事をしたり、調理をしたり、書き物をするダイニングやキッチンは、そこだけ天井を低めにして、スポットライトやペンダントライトで光をしっかり確保することが大切なのです。

ほかにも、窓掃除がしにくいといった問題もありますが、伸縮できる掃除道具を使ったり、業者に依頼したりと、いくつか手段はあります。設計の段階で、設計士さんに相談しておくのもいいですね。

 

 

天井高を生かした、5つのリビングルーム実例集

実際にSUHACOの家づくりでは、天井高のデザインを生かして、どんなリビングルームを提案しているのでしょうか。

 

【実例①】
リズミカルな飾り梁で、温かみのある天井高リビング

ダイニングキッチンの写真
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ある程度の広さがあり、天井が高いリビングルームは、がらりと殺風景になってしまいがち。しかし、天井の飾り梁と間接照明を施すことで、温かみのある空間に変わります。また、天井が高いことを生かして、リビング奥にはロフトスペースを設置。その下は収納スペースとして活用し、機能性も重視しています。

 

【実例②】
長い階段が印象的な、倉庫のような天井高の大空間

天井高のリビングルーム
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一階から二階へと階段を上ると、ダイナミックなワンフロアがお目見え。リビングからダイニング、キッチンにかけて天井を高くすることで、倉庫をリノベーションしたような大空間になっています。長いスケルトン階段を採用したことで、より天井の高さや開放感が際立ちます。大きく個性的な照明は、シンプルな天井高の空間によく似合います。

 

【実例③】
天井付近にはハイサイドライトや景色を切り取る窓を設置

リビングルームの写真
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平屋づくりの家は、二階部分がないため、天井の高さを比較的自由に設定することができます。こちらのお宅は、高さのある緩やかな勾配天井を採用し、開放感のある平屋らしいつくりになっています。中庭側にはハイサイドライトを、その反対側には緑や空が眺められる高い位置の窓を設置し、周囲の自然を感じながら暮らすことができます。

 

【実例④】
大きなハイサイドライトで、陽光が降り注ぐ天井高の空間

ハイサイドライト
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天井を高くして、中庭に面して大胆なハイサイドライトを設けた二階のリビングルーム。ロの字型のコートハウスのため、周囲からの視線を遮りながらも、陽光がたっぷりと室内に入ります。ハイサイドライトの一部には開閉できる窓も設置しているので、通気性も抜群。空に向かって大きな窓を設けられるのも、天井高ならではの家づくりです。

 

【実例⑤】
縦方向にのびる吹き抜け天井で、空間を広く見せる

木のキッチンがあるリビングルーム
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縦にのびる吹き抜けを取り入れたことで、限られた敷地ながらも、想像以上に開放的な空間を実現しています。また、勾配天井の一番高いあたりに開口部を設けたことで、プライバシーを確保しながらも、室内全体に陽光が差し込んでいます。限られた敷地でプライバシーに配慮しながら、快適に暮らすためには、天井高がアイデアのひとつです。

 

 

天井を高くすることで、空間に開放感が生まれたり、面積以上に広く感じられたり、さらにハイサイドライトを設けられることで明るさも確保できます。一階リビングであれば吹き抜けの間取りにしたり、二階リビングや平屋建て住宅などでは天井を張らずに屋根の形状を生かすなどして、天井を高くするなど工夫してみるのもおすすめです。

 

SUHACOでは、天井高のリビングルームなど、開放感のある家づくりを提案しています。ぜひ、オープンハウスで実際にご覧ください。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。