二階リビングにすべき家の特徴と6つのメリット

温かな陽だまりができるリビングルームは、幸せで心地よいもの。そんな空間を作りたいなら、二階リビングのある家づくりを検討してみるのもいいでしょう。二階リビングであれば、周囲の視線を気にすることなく、日当たりのよいリビングやダイニングが実現できるかもしれません。そこで今回は、二階リビングにすべき家の特徴と6つのメリット、さらにSUHACOが提案する二階リビングの実例集をご紹介します。

 

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二階リビングを検討すべき家の特徴とは

リビングルームの写真
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間取りを考える際に、最初に考えないといけないのが、そもそも一階リビングにするのか、二階リビングにするのかということ。それによって、プランニングが大きく変わってくるからです。

そもそも昔の一般的な住宅では、一階にリビングやダイニングキッチン、二階に個室や寝室を配置する間取りが一般的でした。しかし、現代の住宅事情や、家づくりに対する多様性のある考え方によって、その家その家で一階リビングにしたり、二階リビングにしたりと、自由度が高まってきていますよね。

また、リビングをどの階に配するかは、施主の方の好みや年齢にも関係してきます。二階リビングの良さは多くあるものの、大きなネックとなるのが二階への行き来の問題。さらに、家を建てる土地の広さや周囲の建物との関係性によっても検討すべきかどうかは決まってきます。

そこで、二階リビングが適している住宅環境や条件をまとめてみました。

 

・住宅密集地のため、敷地が狭い

・周囲の道路とリビングルームまでの距離が確保できない

・大開口を実現したい

・開放感を得て暮らしたい

・日当たりの良さを確保したい

・周囲からの視線を気にせずに暮らしたい

・アウトドアリビングとして使えるデッキやテラスを作りたい

 

このような住宅環境であったり、条件の希望があるのであれば、二階リビングを検討すべきでしょう。

 

 

 

二階リビングにするメリットとデメリット

 

リビングを二階にするか、一階にするかは、簡単には変更できない大きな家の特徴です。二階にキッチンを設けると、将来的に階段の行き来ができなくなってしまった場合に、キッチンをリフォームする必要が出てきます。ただしそれにはコスト的にも、要する時間なども負担が大きく、かなり大掛かりなリフォームになってしまうのです。そのため、プランニングをはじめる際に、どちらにするのかを決めることになります。

 

そのため、メリットとデメリットをしっかり考慮してみましょう。

 

 

<二階リビングのメリット①>
住宅密集地でも、たっぷりの陽光が確保できる

キッチンからリビングルームを眺める
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都心部などの住宅密集地では、周囲の道路や建物同士の距離が近く、日当たりを十分に確保することが難しい場合が多いでしょう。また、周囲を二階建てや三階建ての建物に囲まれていては、家の一階部分までしっかり日差しが届かないこともあります。

このような環境の場合、二階リビングを選択するご家庭も多くなってきました。たとえばこちらのお宅も、周囲に建物が密集して建っている住宅街のため、大きな開口部を設けるのは難しい住宅環境。そこでリビングを二階にして、さらにより高い場所にあるハイサイドライトからの陽光を取り入れる間取りやデザインになっています。窓も曇りガラスにすることで、周囲からの視線も気になりません。

このような住宅密集地では、二階リビングの間取りにして、さらにできるだけ高い位置の窓から日差しを取り込むことで、想像以上に明るいリビングルームが実現します。

 

 

<二階リビングのメリット②>
リビングにハイサイドライトや大開口が実現できる

二階リビングの大開口
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一階リビングの場合、通りからの視線が気になり、あまり大きな開口部を作ることができません。広い敷地に建つ家であれば別ですが、一般的な住宅環境では庭もそんなに大きく取ることはできないので、大開口はなかなか難しいものです。でも、大きな窓から空が見えて、陽光が気持ちよく入るリビングは気持ちがいいですよね。

そこで二階リビングにして、テラスの壁を高めにデザインすれば、住宅街の中でも大開口が実現できます。片流れの屋根の形を生かせば、ハイサイドライトを設けることも可能ですね。そうすれば、より高い位置から光を取り入れることができますし、空を眺めながら暮らすこともできます。

また、二階リビングで侵入の危険性がないのであれば、夏は窓を開けておくことも。防犯面や換気、通風の面でもメリットがあり、開放感のある暮らしができます。

 

 

<二階リビングのメリット③>
プライバシーがしっかり確保できる

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一階は周囲の道路と目線が同じこともあり、どうしてもプライバシーを確保するのが難しいもの。また、周囲の家からの視線がバッティングしてしまうこともあるでしょう。

たとえば、まわりの家の多くが一階リビングであるようなら、生活スペースの階をご近所とずらして、二階リビングにしてみるメリットは大きいです。

たまに通りを歩いていると、その家からテレビの音が漏れてきたり、中の人の声が通りまで聞こえたりといったこともあるかもしれません。でも、通りからの距離がある二階リビングであれば、そのような心配も減るでしょう。

逆に、通りの声もあまり気にならないので、より快適に暮らすことができるのです。

 

 

<二階リビングのメリット④>
高い位置からの眺望を存分に楽しめる

二階リビングからの眺望
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二階リビングの良さは、何と言っても目線が高くなることにあります。テラスを囲むように高い壁を作れば、プライバシーを確保できるメリットはありますが、そうなると眺望はあまりよくありません。もし、高台にある敷地で、周囲からの視線があまり気にならない場所に建つ家であれば、眺望を生かしたデザインにしてみるのもいいですね。

こちらのお宅は、リビングルームからの眺めを存分に生かしたデザインに。キッチンを窓に向かって作ったことで、家事をしながら外の眺めを楽しむこともできます。

 

 

<二階リビングのメリット⑤>
構造が安定していて、耐震性に優れている

ダイニングキッチン
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実は、構造的な部分でも、二階リビングには大きなメリットがあるのです。一般的に、壁や柱が多くある方が、地震に強い家と言われています。また、一階と二階では、一階の方が大きな地震の力の影響が大きいのです。というのも、二階は地震によって屋根に作用する力を支えればいいのですが、一階は二階に作用する力を支える必要があるからです。

一階がリビングの場合、部屋を大きくすればするほど、どうしても壁や柱が少なくなってしまいますが、逆に複数の個室が一階にある間取りであれば、家全体に安定感が生まれます。このように、耐震の面から考えると、二階リビングは構造面でも優れていると言えます。

 

 

<二階リビングのメリット⑥>
周囲を気にせず、デッキを存分に活用できる

アウトドアリビングの写真
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一階に設けたデッキは、通りからの視線もあり、完全にプライベートな空間として使うのは難しいものです。しかし、二階リビングに面したデッキであれば、壁を高くデザインすることで、完全に周囲からの視線を遮って使うことができます。

プライベートな空間であれば、デッキやテラスの使い勝手は格段にアップするもの。たとえば、テーブルやチェアを置いてアウトドアリビングにしたり、ヨガや運動をする場所にしたり、お子さんの遊び場になったりと、活用の幅が広がります。

また、このようなデッキは、洗濯物を干す場所としても最適です。風通しがよく、日当たりがいい場所で、周囲からの視線を気にせずに洗濯物を干せる場所があると、何かと重宝します。洗濯物は、意外にも周囲の通りから目立つものであり、それが気になる方は広いデッキのある二階リビングを検討してみるのもいいでしょう。

 

 

 

ただし、デメリットもあります。

・階段の上り下りが負担になる

・大きな家具の搬入には注意が必要

・将来的に二階リビングから一階リビングへのリフォームが必要になった場合、コストも手間もかかる

・バリアフリーを実現させるのは難しい

・夏は二階が暑くなりやすいので、暑さ対策が必要

・子どもの帰宅がわかりにくい

 

このようなデメリットを踏まえ、二階リビングにする場合はその対策をしっかりとすることが大切になります。

 

 

 

リビングを二階にすることで、日当たりの問題や眺望など、暮らしの質が高まりそうなメリットから、プライバシーや構造など安心面でのメリットなどがあります。デメリットももちろんありますが、これから長く住む家として、家族にとってどちらを選択するのかをじっくりと検討してみるといいでしょう。

 

SUHACOでは、二階リビングのある家づくりを数多く提案しています。ぜひ、オープンハウスで実際にご覧ください。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。