床材選びや張り方で部屋の印象はキマる。表情のある床で楽しむコートハウス

壁ではなく、柱と梁によるフレーム構造で建物を支える素箱の家は、都心部の狭小住宅でもワンフロアの大空間リビングが実現します。
そして、大きな空間だからこそ大事になるのが、床材の選び方や張り方です。
部屋に入ったときに、パッと目に飛び込んでくるのは、部屋の大部分を占める床。
床の雰囲気によって、部屋の印象は大きく変わります。
どんな床材を選ぶか、張り方はどうしようかなど、実例を交えながらご紹介します。

 

繊細な木目の床材は、主張しすぎないスッキリとした空間に


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階段を上がると、仕切りのない広々とした二階リビング。
床材に選んでいるのは、少し幅のあるナチュラルな色の床材です。
同じサイズの床板を交互に張る「りゃんこ張り」という手法を採用することで、整然とした印象に。薄めの色と濃い色の床材をランダムに張ることで、表情のある床に仕上がります。

 

細長い床材をランダムに組み合わせて、リズミカルな表情!

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さまざまな長さの板を同じ向きで張っていく「乱尺張り」を採用し、細長い床材を選ぶことで、床全体にリズム感が生まれます。
また、色味が異なる床材をランダムに使用すると、床全体が賑やかな雰囲気になりますね。
キリッと引き締まった印象にしたい場合は、少し濃いめの床材を選ぶと効果的です。

 

幅広の床材はどっしりと落ち着きのあるリビングルームを演出


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このような大空間リビングには、幅の広い床材を使うことで、どっしりと落ち着いた印象に。
主張しすぎない木目を採用することで、スッキリ広々とした空間になっています。
ナチュラルな色味の床材は、比較的どんな家具やインテリアとも合わせやすいのも魅力ですね。

 

光の当たり具合で表情が変わる、ヘリボーン張りで個性的に


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「ヘリボーン張り」とは、木材を山型に張っていく方法。
ニシンの骨(Herringbone)のように見えることから、この名がついたと言われています。
クラシカルな印象を与え、ヴィンテージの家具や北欧のインテリアにお似合いです。
床材をヘリボーン張りにする場合は、天井や壁は白でスッキリとまとめましょう。

 

異素材を組み合わせて、空間を自然に仕切る!


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ウォルナットの床材と、テラコッタ風のタイルを組み合わせた異素材コラボ。
雰囲気の違う素材を組み合わせることで、空間を自然に区切ることができます。
素箱の家は大空間を生み出す分、こうした床材の工夫で、空間にメリハリをつけることができますね。

 

床材の色を統一して、ひと続きの空間に見せる!


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リビングからデッキまでの床材の色を揃えることで、ひと続きの空間のように見せる効果があります。
都心部の狭小住宅などでは、このような工夫をすることで、解放的なリビングが実現可能。
こちらのお宅の場合は、床材の向きをデッキとリビング部分で変えて、少し変化を楽しんでいます。

 

スクエアのタイルで個性的に見せる!


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よく見かける木材のフローリング以外にも、実は床材には選択肢はあります。
例えば、スクエアタイプのフローリングやタイルなども、個性的な空間を作ることができます。
また、お子さんがいるご家庭なら、転んでも安心な素材を使って、子どもがのびのび遊べる空間にするのもいいですね。

床材の選び方や張り方は、家の印象を決める重要な要素です。
まずは、壁や天井の素材とのバランスや、置く予定の家具の雰囲気、部屋をどんな印象にしたいかによって床材を選ぶのがいいでしょう。

素箱では、見学会も随時開催しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。