アウトドアリビングで後悔しないために、間取りづくりの際に気をつけたい6つのポイント

家の中のリビングルームとは別に、中庭やテラス、デッキなどの外空間に家具などを置いて、第二のリビングとして使うアウトドアリビング。外空間にいながら、ソファやリラックスチェアでくつろぐことができるのは、何とも贅沢な時間です。誰もが憧れる間取りですが、アウトドアリビングをつくるには、ある程度広いスペースはもちろん、コストもかかかるもの。アウトドアリビングをつくってから後悔しないために、プランニングの段階で気をつけるべき6つのポイントをご紹介します。

 

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アウトドアリビングをつくることのメリットとは

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アウトドアリビングとは、室内のリビングとは別に、外空間に設けるもう一つのリビングルームのこと。外の空気を感じながら、家族がのんびりとくつろげるスペースがあることで、心豊かな暮らしが実現します。

外空間ということで、室内とは違った楽しみ方ができるのが、アウトドアリビング最大の魅力。たとえば、家族でバーベキューをしたり、ハンモックを広げて昼寝をしたり、青空の下でヨガやストレッチをしたりと、限られた室内空間ではできないことも、アウトドアリビングであれば実現できるのです。また、お子さんが小さければ夏はプールで遊んだり、犬を飼っていれば放し飼いにできたり、趣味のDIYや自転車いじりをしたりと、さまざまな使い方ができます。なかなか外出ができない時期であっても、家の中で体を動かしたり、アウトドア気分を味わうこともできるのです。

 

アウトドアリビング
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アウトドアリビングをつくるメリットは、それだけではありません。リビングルームとつながった間取りにすることで、室内のリビング側から見ると、空間が外まで広がっているように見えて、実際に広さ以上に解放的が得られる効果も期待できます。

 

<ポイント その①>
ある程度広さのある外空間を確保できるか、検討する

アウトドアリビング
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アウトドアリビングが憧れとはいっても、優先順位では最後になる空間です。とくに、敷地も予算にも限りがある場合は、何を優先すべきかしっかり判断しましょう。

アウトドアリビングを楽しむために、中庭やデッキばかりを広くとっても、室内が快適でないと意味がありません。まずは、生活の中心となるリビングやダイニング、寝室、個室などの間取りと広さを確保しましょう。アウトドアリビングは寒い時期や梅雨時期はあまり使うことができないので、アウトドアリビングありきで間取りを考えるのではなく、あくまでもプラスαという感覚で、間取りをプランニングすることが大切です。

デッキやテラスをアウトドアリビングとして使う場合に、ある程度の広さを確保しましょう。そこに、ソファやテーブル、椅子などをおくことで、アウトドアリビングとして活用することができるのです。細長いデッキでは少し使いづらいので、四角い空間や、ある程度奥行きのある空間だといいでしょう。

 

<ポイント その②>
アウトドアリビングを家のどこに配置するか考える

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アウトドアリビングをつくる際に、間取りのどの場所にするのかで、使い勝手の良さが変わってきます。

リビングルームとつなげれば、リビングを広く使うという感覚でアウトドアリビングを使うことができます。とくに、春から秋にかけての気候のいい時期は、窓を開け放って気持ちよくつなげることができます。

また、アウトドアリビングを中庭にして、ぐるりと建物が囲む間取りにすれば、家族みんなで集まりやすい空間になるでしょう。それぞれの個室からもアクセスできるようにすると、アウトドアリビングが廊下代わりにもなり、家族のコミュニケーションの場にもなるはず。

洗面所とつなげるアイデアもおすすめです。洗面所とつながっていると、お子さんがプール遊びをしたり、中庭でヨガや筋トレで汗をかいても、直接洗面所に行くことができて便利です。さらに、中庭に洗面所やバスルームを隣接させることで、中庭に向けて開口部を設けて、明るく気持ちの良い洗面所やバスルームにすることができます。どんな使い方をするかを考えながら、間取りをプランニングすることが大切ですね。

 

<ポイントその③>
壁や建物で、周囲からの視線をしっかり遮る

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心地よいアウトドアリビングの第一条件は、プライバシーがしっかり確保されていること。周囲から中が丸見えになってしまうと、室内と同じような感覚で使うことは難しいかもしれません。

そのために、アウトドアリビングとして使いたいのであれば、高い壁で囲んだり、建物でぐるりと囲まれた空間にするなど、周囲から見えないようにする必要があります。

もし、どうしても壁で遮ることができない場合は、大きめの植栽を置いて目隠しをするのもいいでしょう。また、壁で囲んでしまうと風通しが悪くなってしまうのが心配なら、一部の壁を目の細かいルーバーにするのもおすすめです。さらに、床の一部をメッシュ素材にすることで、風通しを確保することもできます。

 

<ポイント その④>
メンテナンスや掃除の手間が必要になることを知っておく

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アウトドアリビングは、屋根がなければ、もちろん雨風にさらされる場所です。素材によって多少程度の違いはありますが、テーブルや椅子、ソファ、パラソルなどの家具は劣化したり、腐食してしまいます。また、ウッドデッキも年に一度は防水塗料の塗り直しをしたり、防腐処理が必要になります。ウッドデッキはとくにメンテナンスを怠ると、腐食によって床が抜けてしまったり、シロアリ被害が発生するリスクがあるので注意が必要。このように、定期的なメンテナンスをしっかりできることが条件になります。

さらに、台風や強風の後は、壁に囲まれた中庭やデッキは、ゴミや落ち葉などで溜まって汚れてしまうことがあります。アウトドアリビングを快適に使うためには、こまめな掃除が必要になることを知っておきましょう。

忙しくて、あまり手入れや掃除ができないというご家庭では、いつの間にか手入れが行き届かない空間になってしまい、結局はほとんど人が出ない、無駄な空間になってしまいがち。そうならないためにも、プランニング前にしっかり管理ができるのかを考えてみてください。

 

<ポイントその⑤>
耐久性があり、移動しやすい屋外用の家具にする

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屋外に置く家具は、できるだけ屋外専用の物を選ぶことが大切です。基本的に、屋内とは違って、雨ざらしになったり、直射日光に当たり続けてしまうなど過酷な状況で置いておくので、劣化はどうしても早くなってしまいます。

屋外で使う家具の素材は、ポリプロピレンやチーク材、アルミ、スチールなどが一般的。素材によって劣化のスピードも違いますので、それも知っておきましょう。基本的には、家の雰囲気や室内のインテリア、好みで決めるのがいいでしょう。どの素材でも大事なのは、濡れてしまったら拭き取るなど、こまめなお手入れをすること。このひと手間で、多少は劣化を防ぐことができます。

また、屋外の場合は、動かしやすい家具を選ぶことも大切です。台風の前には、パラソルなどをたたんだり、椅子やテーブルなどを室内に移動させたりする必要があります。そのため、屋外用の家具を選ぶときは、いざとなれば室内に入れられる重さや大きさのものにすることも大切です。

 

<ポイントその⑥>
屋外用の照明やコンセント、水道設備を備える

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アウトドアリビングとしてしっかり活用するのであれば、ある程度の設備を整えることが重要です。壁などに屋外用のライトを備えておけば、夜でも中庭やテラスの使い勝手がぐっと上がります。間接照明などを上手に配置すれば、夜は雰囲気のよい空間に仕上がるでしょう。

コンセントがあると、外でバーキューなどする場合に、何かと便利に使えます。雨に濡れないようカバーつきのものを設置するようにしましょう。

また、水道設備があることで、ここでプールをしたり、鉢で植物を育てたりするのにも便利。さらに、台風などで床が汚れてしまった場合など、掃除をする際にも活用できます。

 

 

アウトドアリビングは、ある程度の広さが必要だったり、コストもかかるので、全く使わなくなってしまうと無駄な空間になってしまいます。人が使わず、手入れを怠ってしまうと、見た目にも良くありませんよね。そうならないためにも、アウトドアリビングを検討しているのであれば、今回ご紹介したポイントをしっかりと検討しておきましょう。

アウトドアリングを素敵に活用できれば、室内とは違ったもう一つのリビングルームができ、より豊かな暮らしが実現できるでしょう。SUHACOでは、アウトドアリビングとして活用できる中庭やデッキ、テラスのある家を提案していますので、オープンハウスなどでぜひご覧ください。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。