シンプルな洗面所づくりのコツと、着替えや洗濯など生活動線がコンパクトになる収納アイデア5選

洗面所は家の中でも、どうしても生活感が出てしまいやすい場所。シンプルな家でのシンプルな暮らしを実現するためには、洗面所は片付けしやすくて、スッキリ見えるデザインにするべき。さらに、着替えがしやすかったり、洗濯家事の動線がコンパクトになったりと、洗面所は使いやすさも重要です。

そのためには、家づくりの段階から間取りやデザイン、生活動線のことを考えてプランニングしましょう。そこで、シンプルな洗面所づくりのコツと、SUHACOが提案する収納アイデア術をご紹介します。

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注文住宅での、洗面所づくりの注意点とコツ

壁がブルーの洗面所
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シンプルで、なおかつ使いやすい洗面所をつくるには、どんなことに注意すればいいのでしょうか。

注文住宅での家づくりでは、洗面所をプランニングする際に決められた広さやデザインがあるわけではありません。どんな洗面所にしようかなど、比較的自由に決めることができます。しかし、自由に決められる分、余計に迷ってしまうということも。そこで、以下の6つのことに注意しながら、洗面所をプランニングしていきましょう。

 

<1>洗面所を何階に設置するか

二階建ての場合、洗面所を一階にするか、二階にするのかで、家全体の間取りが大きく変わってきます。そのため、まずは洗面所とバスルームの水回りを何階に設置するのかを考えてから、間取りのプランニングをしてもらう必要があります。

洗面所を寝室や個室と同じフロアにすれば、プライベートなエリアでまとめることができ、朝起きてから支度をするまでの動線がコンパクトに。また、洗濯物を干すベランダやデッキなどの場所と洗面所を同じフロアにするのもおすすめです。とくに、共働きなどで忙しいご家庭であれば、できるだけ動線がコンパクトになるように、洗面所の位置を決めましょう。

 

<2>洗面所に洗濯機を設置するか

洗濯機の場所は、洗面所に設置する場合と、キッチンやランドリールームなどに設置する場合があります。これは、洗濯家事の動線を考えた上で、使いやすい場所に設置するのがいいでしょう。もちろん、設置できるスペースの問題もありますし、洗濯物を干す場所に近い方が便利なことも多いです。プランニングの際には、毎朝どんな動線で洗濯家事をしているのかをイメージしながら、設置場所を検討してみましょう。

 

<3>洗面所に何を収納するか

洗面ボウルのある洗面台、洗濯機や乾燥機以外に、洗面所には収納が必要になります。洗面所の収納は、そこに何を収納したいのかをある程度イメージしながら、プランニングしてもらうのがおすすめ。洗面アイテム以外にも、洗面所にはタオルや下着類などを収納すると、バスタイム前の準備がとてもスムーズになります。

 

<4>収納のデザインをどうするか

収納のデザインには、大きく2つのタイプがあります。一つは扉のないオープンシェルフ。扉がない場合は、物の取り出しやすさが魅力ですが、中身が丸見えになる分、生活感が出てしまいます。その場合は、カゴなどを上手に活用するのがいいですね。一方で扉がついた収納は生活感をしっかり隠すことができますが、洗面所のスペースが狭いと、少し圧迫感が出てしまいます。予算面では、扉をつけないほうがコストも安く仕上がります。

 

<5>洗面ボウルまわりのデザイン

洗面台のデザインは、その空間全体の印象を左右します。洗面台のベースになる素材は何にするのか、洗面ボウルのデザイン、蛇口のデザイン、鏡のサイズ感なども決めなくてはいけません。注文住宅の場合は、見本になるものがあるわけではないので、実際の実例写真などを参考にデザインしてもらうようにするのがおすすめです。


<6>空間全体の素材や色を決める

洗面所の素材選びは、空間全体のイメージそのものになります。木を使った洗面所は、温かみのある空間に。タイルやモルタルなどを使うと、クールな印象になります。どんな雰囲気に仕上げたいのかによって、コーディネーターの方と相談して決めるのがいいでしょう。気に入った実例写真を参考に提示するのもおすすめです。

 

 

 

SUHACOが提案する、5つの洗面収納アイデア術

洗面所の間取りやデザインは、スッキリ見える工夫をしながらも、収納力や使いやすさ、生活動線もしっかり意識しましょう。それこそが、シンプルな家づくりの第一歩。そこで、SUHACOが手がけたオリジナルデザインの洗面所を5つご紹介。シンプルな暮らしにぴったりの、さまざまなアイデアを参考にしてみてください。

 

<アイデア その①>
着替えや雑貨類が収納できる、独立型の空間をつくる


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細長いスペースにつくられたコンパクトな洗面所ですが、一番奥にはあえて収納ルームのような空間を。窓のないクローゼットとして独立させることで、ここなら安心して着替えることができます。逆に、この空間があることで、洗面所内にも明かり取りの窓をつけることができるのです。

また、物が取り出しやすいオープンシェルフにすると、生活感が出てしまいますが、奥まった空間にまとめることで、洗面所内はスッキリと片付いた印象。収納まわりが気になるようであれば、収納の入り口にロールカーテンなどで仕切れるようにするのもおすすめです。お客さまが洗面所を利用する際にサッと降ろして、収納内を隠すこともできますよ。

 

 

<アイデア その②>
オープンシェルフと扉付きシェルフを使い分ける

収納のある洗面所
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洗面所の奥には、左右両側にたっぷりの収納を造作。片側はオープンシェルフ、片側は扉付きになっていて、収納するものに合わせて使い分けができるようになっています。これだけの収納力があれば、洗面アイテムや家族全員分の下着など、たっぷり収納しておくことができますね。

造作収納の場合は、収納したいものや、実際に使いたいカゴの高さに合わせてサイズを決めることができます。サイズなどがあらかじめ分かっていれば、プランニングの段階で伝えておくといいでしょう。収納を一箇所にまとめたことで、手前の洗面スペースをゆったりと使うこともできます。

 

 

<アイデア その③>
洗濯動線をコンパクトにすれば、洗面所のみで完了


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こちらのお宅では、ベランダを洗面所とつなげ、さらに洗面所内に収納をたっぷり確保することで、洗濯家事の動線がコンパクトに。洗った洗濯物をベランダで干し、乾いた洗濯物は洗面台の上で畳んでしまえば、そのまま洗面所の収納や各部屋のクローゼットへ。最低限の動きで洗濯家事が完了するので、共働きなど忙しいご家庭にはおすすめの間取りです。

また、洗面所内の天井に、室内干し用にアイアンバーを設置しておくのも便利なアイデア。あらかじめ設置しておくことで、スッキリと見せることができ、シンプルな暮らしが実現します。

さらに、広々とした洗面台も使い勝手よし。洗濯物を畳む以外にも、アイロンがけをしたり、ここでメイクをしたりと、さまざまな使い方ができるでしょう。

 

 

<アイデア その④>
洗面所に、もう一つの機能をプラスする

収納の写真
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ゆったり目のスペースを確保できるなら、ちょっと面白い洗面所の活用方法も。こちらのお宅の洗面所は、造作した洗面台の一部をデスクにすることで、日中に洗面所を使わない時間帯には、リモートワークスペースに早変わり!それ以外にも、朝はメイクをする場所として、夜は乾いた洗濯物を畳んだりアイロンをかけたり、ミシン作業など家事ができる場所としても活用できます。

手前には、ワイドな収納棚も設置。可動式のデザインにすることで、収納するものに合わせて高さを調整でき、とても重宝しますよ。

 

<アイデア その⑤>
限られたスペースでも、奥行き浅めの棚で収納力アップ!

洗面所の写真
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狭小住宅の家づくりでは、限られたスペースでいかに使い勝手のよい間取りやデザインにするかが鍵になります。こちらの洗面所は、洗面台の背面に天井までに収納棚を設置したことで、物が取りやすく、動線もコンパクト。空間が広くはないので、扉をつけてしまうと圧迫感があったり、開け閉めが大変になりますが、オープン棚であれば空間を広く見せることもできます。

洗面台の下や収納棚の下をあけておくことで、掃除がしやすいのもポイントにです。できるだけシンプルなデザインにした造作の洗面台や、鏡裏の収納など、そのほかにもさまざまなアイデアが散りばめられています。広い空間ではありませんが、狭さを感じさせない洗面所です。

 

 

洗面所とひとことで言っても、注文住宅の洗面所はさまざまなデザインがあります。毎日使う場所だからこそ、家族全員が使いやすく、さらにライフスタイルに合わせた間取りになっているのが理想ですね。

SUHACOの家づくりでは、その家その家の希望に合わせたオリジナルの洗面所をご提案。さらに、シンプルな家づくりのためのアイデアも満載で、これまでの施工実例からもご覧になっていただけます。ぜひ、オープンハウスでは、実際に触れてお楽しみください。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。