シンプルなフォルムと、洗練された印象をもつシンプルモダンな家。その外観は、余計な装飾などを排除し、スッキリとしたデザイン性から、周囲の自然や街並みと調和しやすいのが特徴です。さらに、開口部の位置や建物のデザインを工夫することで、プライバシーもしっかり確保することができます。これから家づくりをするのであれば、シンプルモダンでありながら、プライバシーがしっかり守られる外観がおすすめ。そこで今回は、プライバシーに配慮した、シンプルモダンな外観づくりの4つの実例をご紹介します。
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目次
シンプルモダンな外観がもつ役割とは
暮らしやすい家、居心地のいい家を建てるためには、まずは室内の間取りやインテリアを重視して考えます。それと同じぐらいに大事にしたいのが、実は“家の外観”です。外観とはその家の“顔”であり、その街に暮らす人や、はじめて家を訪れる人にとって、その家の印象そのものとなるからです。
さらに家の外観は、その住人らしさが表現できるものでありながら、街並みの一部にもなります。外観には、シンプルでモダンな外観、クールな外観、ナチュラルな外観、個性的な外観、和風の外観、デコラティブな外観などなどいろいろなデザインがありますが、周辺の街並みと調和しやすく、飽きのこないデザインで人気なのが、シンプルモダンな外観なのです。
また、外観でもう一つ重要なのが、プライバシーをしっかり守ることができるということ。通りを歩く人や近所の人から、家の中の様子が見えてしまう家では、お互いに暮らしにくくなってしまいます。心穏やかに、そして快適に暮らすためには、明るさや風通しを確保しつつ、プライバシーが守られていることが大前提になるでしょう。
街並みに調和するデザインと、プライバシーに配慮したデザインの、2つの条件をあわせもつのが、シンプルモダンな外観の家なのです。
外観は、訪れる人や周囲の人の印象に残るのはもちろんですが、家族にとっては日々目にする、大事なものです。それは、仕事や学校から帰ってくる家族を毎日迎えてくれるのも、家の外観だからです。素敵な外観の家であれば、家族にとって誇らしいもの。だからこそ、家づくりの際には外観デザインがとても重要になり、デザインで悩まれる人が多いのかもしれません。
そこで、シンプルモダンな家づくりの4つの実例をご紹介します。
<シンプルモダンな外観づくりの実例①>
シンプルな箱型デザインで視線を遮る
一階部分は駐車スペースがあり、その上に大きな箱がのっているような、インパクトのあるデザイン。まさに、シンプルなフォルムでありながら、モダンな印象を与える外観の家でしょう。通り側から見ると、大きな箱に一箇所だけ横長に穴が開いていて、そこからチラリと中の様子が伺える程度。あとは、ほとんど開口部は見当たりません。
室内の様子が見えない分、「中はどんな空間が広がっているんだろう……」と、誰もがワクワクするような外観になっています。また、白い壁の面積が広い分、壁の材質で印象が大きく変わってくることも。こちらのお宅はマットな壁にしたことで、落ち着いた印象になっています。
箱の中は二階と三階部分にあたり、手前側はベランダが二層に。そのベランダに向かって大きな開口部を設け、そこから陽光をたっぷり取り入れています。そうすることで、通り側からの視線をシャットアウトすることができ、プライバシーもしっかり確保できます。
また、三階のベランダの床がメッシュになっていることで、二階には上階からの陽光が届き、また上下間で風も通り抜けます。
三階の室内からベランダをのぞむと、外観から感じられるクローズドな印象は一切ありません。三階部分は斜め上からの陽光が室内にたっぷり差し込み、想像以上に明るく開放的なリビングルームが広がります。
<シンプルモダンな外観づくりの実例②>
通り側は最小限に、庭側に大開口を設ける
緩やかな坂の途中に建つ、四角いフォルムのシンプルでモダンな家。人通りのあるこちらの面にはほとんど開口部を作らず、あっても細長のコンパクトな窓のみ。その窓も、植栽を配することで自然な形で目隠しをしています。
無駄な装飾がなく、とにかくシンプルな外観ですが、その分、自由度が高いのも特徴。窓の位置や大きさで外観の表情を作ったり、植栽で色味をプラスしたり、ドアの色やデザインで個性を出したりと、真っ白なキャンパスのように外観を使うことができます。
坂を上がった先が庭になっており、リビングルームの大きな開口部は庭向きに集中させる間取りに。このような作りにすることで、一階リビングでも大きな開口部を取ることができ、さらに周囲からの視線が気にならない空間作りができるのです。
リビングルームからダイニング・キッチン側を見てみると、開口部からは庭の植栽だけが見えて、眺めは抜群。一階の天井を高くすることで、庭側の開口部は天井までのハイサイドライトも採用し、室内の奥まで光が届くように工夫されています。
<シンプルモダンな外観づくりの実例③>
無機質な外観で、中とのギャップを楽しむ
平屋づくりで、どっしりと落ち着きのある印象の外観。大中小の箱を組み合わせたような、ユニークな形になっています。通り側にはハイサイドライトの開口部のみで、プライバシーにも防犯面にも配慮されています。中の様子はまったく伺えませんが、それがかえって面白く、訪れる人をワクワクさせるような外観になっています。
開口部の少ない玄関側・通り側の窓は、全て高い位置に配置し、周囲からの視線をシャットアウト。とは言っても、ハイサイドライトからは日差しが入り、また外の木々が窓枠で切り取られ、インテリアの一部のように楽しめる贅沢な空間です。
外観が無機質な印象のこちらのお宅ですが、室内に一歩踏み入れると、木の温もりが感じられる空間が広がります。外観の印象とのギャップがあることで、訪れた人にとっても印象深い家になるでしょう。
さらに、建物を上から見るとコの字型になっていて、建物と壁で囲まれた完全プライベートな中庭があります。通りから見た印象では、建物の中央に中庭があるとは想像もできず、そのギャップも楽しい家ですね。
<シンプルモダンな外観づくりの実例④>
通り側はクローズドの、住宅密集地の外観
都心部の住宅密集地では、土地のギリギリまで建物を建てるお宅も多く、通りからの目も気になります。道路からの距離も近いので、よりプライバシーの確保は重要視されるでしょう。
こちらのお宅は、一階部分は駐車スペースと玄関ドアのみ。二階部分の窓も小さく、完全にクローズドな作りになっています。さらに、道路が近いということもあり、圧迫感の少ないシンプルな形状にしています。シンプルモダンなデザインを採用することで、どんな街並みにもなじみ、また街への美観という観点からもメリットがあります。
外側からはクローズドなイメージで、さらに限られた敷地で建てられた家ですが、二階に上がると、想像以上に開放的な空間が広がるから驚きです。光を取り入れているのは、リビング・ダイニングの三方向からのハイサイドライトのみ。周囲に建物が迫っているので、くもりガラスですが、それでも光を取り入れることができます。
天井を高く設計しており、また家全体を螺旋階段が縦に通っていることで、縦方向に抜けるイメージになっています。このような狭小住宅地でも、外観のデザインや窓の取り方、設計の仕方によって、快適に暮らすことができるのです。
シンプルでモダンな印象の外観は、周囲の街並みと調和がしやすく、また飽きのこないデザインで、世代を問わずに受け入れられやすいでしょう。そのため、二世帯住宅を考えているご家庭や、将来的にお子さん世代が暮らす予定がある場合でも、選びやすいデザインとなっています。
さらに、窓の配置やデザインなどを工夫することで、プライバシーにもしっかり配慮した家になります。シンプルモダンで飽きのこないデザイン性と、プライバシーに配慮した安全性の高さを兼ね備えた外観が、これからの家づくりには最適なのではないでしょうか。
SUHACOでは、シンプルモダンな外観の家を提案しています。ぜひ、オープンハウスでご覧ください。