シンプルライフを送るために、意識したい丁寧な暮らし10

シンプルライフとは、どんな暮らしのことでしょうか。ひとつは、できるだけモノを減らしてミニマムに暮らすという、物質的なシンプルさの意味があります。ほかにも、スッキリと片付けられた空間で気持ちよく暮らすこと、無駄を省いて本質的に“よいモノ”に囲まれて暮らすなど、シンプルライフにはさまざまな捉え方があります。

これから家を建てるなら、そんなシンプルライフを目指して、家づくりをする方も多いでしょう。もちろん、新たに家づくりをしなくても、暮らし方や考え方を改めれば、シンプルライフを実現することができます。シンプルライフにとって必要なのは、できるだけ無駄を省くために、暮らし方を工夫するということ。そこで、意識してみたい丁寧な暮らし方をご紹介します。
 

【シンプルライフのための暮らし方1】
お気に入りのモノに囲まれて、気持ちよく暮らす!

【シンプルライフのための暮らし方1】お気に入りのモノに囲まれて、気持ちよく暮らす!
もっとこの物件の写真をみる>

お気に入りの家具や一目惚れした照明、こだわりのキッチンなど、好きなアイテムが並ぶリビングダイニングの空間。余計なモノはできるだけ置かずにスッキリ見せることで、個々のアイテムがより際立ちます。決して高価なモノでなくても、家族が気に入って長く愛用できるモノこそ、本質的な意味で家族にとって“良いモノ”といえそうです。
 
そんな、好きなアイテムに囲まれて暮らすことこそがシンプルライフであり、住む人の心を豊かにしてくれるでしょう。吟味して選んだモノだけに絞ることで、無駄にモノが増えることもなく、さらに丁寧に扱う意識も芽生えます。
 

【シンプルライフのための暮らし方2】
キッチンやダイニングテーブルは、いつでもスッキリが基本!

【シンプルライフのための暮らし方2】キッチンやダイニングテーブルは、いつでもスッキリが基本!
もっとこの物件の写真をみる>

ダイニンイングテーブルの上やキッチンの作業台が常にスッキリと片付いていると、それだけで気持ちが良いもの。シンプルライフを送るということは、毎日の暮らしの質が上がるということにもつながります。毎日キッチンで食事を作り、家族でご飯を食べ、そして丁寧に片付ける…。そんなありきたりな日常の作業ですが、それを毎日粛々とこなしながら、いつもキレイをキープすることで、充実感を日々感じられるはずです。
 
そのためにも、整理整頓ができる工夫が必要。家づくりをする際には、キッチンまわりに収納スペースをしっかり確保しましょう。例えばこちらのお宅のように、作業台の下を大胆な収納スペースに。キッチン側にもダイニング側にも、両サイドに収納があるのがポイントです。使ったらすぐに片付けられるようなシステムを家づくりの段階で作っておくと、スムーズな動線で片付けができます。

 

【シンプルライフのための暮らし方3】
手放す、貯めない、しまいこまないをルール化する!

【シンプルライフのための暮らし方3】手放す、貯めない、しまいこまないをルール化する!
もっとこの物件の写真をみる>

そもそも、家の中にモノが溢れていると、シンプルライフはなかなか難しいものです。そこで、「使わないモノは手放す」「ストックは必要以上に持たない」「モノは隠したりしまいこまない」など、自分の中でルール化してみましょう。
 
無駄なモノを手放すことができれば、新たに購入する場合も、これが本当に必要かどうかをしっかり判断する習慣が身につきます。これを続けていけば、本当に必要なモノを選ぶ目が自然と磨かれていきます。

 

【シンプルライフのための暮らし方4】
無駄な飾りはなくても、窓から見える景色もインテリアの一部

【シンプルライフのための暮らし方4】無駄な飾りはなくても、窓から見える景色もインテリアの一部
もっとこの物件の写真をみる>

シンプルライフには、部屋のインテリアなどに余計な飾りは必要ありません。たとえば、大きな掃き出し窓やハイサイドライトの大開口があれば、そこから外の景色や空の移ろいが楽しめます。つまり、外の景色がインテリアの一部になるのです。
 
まずは、思い切ってカーテンをオープンにしてみましょう。窓ガラスがまめに磨かれていると、いつでも気持ちよく過ごすことができます。鳥がデッキにやって来るのを楽しんだり、木々のざわめきで風の吹き始めを感じたり、雨がポツポツ降り始めるのを眺めたり…。自然の恩恵を自宅にいながら感じられるのも、シンプルライフらしい過ごし方です。

 

【シンプルライフのための暮らし方5】
無理に家具を置かずに、部屋に余白を作る!

【シンプルライフのための暮らし方5】無理に家具を置かずに、部屋に余白を作る!
もっとこの物件の写真をみる>

ちょっとしたコーナーがあると、どうしても家具などを置いてしまいがち。でも、あえて何も置かずに、余白を作ってみるといいかもしれません。さりげなくグリーンを置いてみれば、そこはモノの定位置ではなく、植物が癒してくれる空間になります。こういった余白があることで心にゆとりが生まれ、シンプルライフの第一歩になるかもしれません。
 

階段下などもモノを置きがちな場所。モノを置かないことで部屋全体がスッキリ見える
もっとこの物件の写真をみる>

また、階段下などもモノを置きがちな場所。ここにモノを置かないことで部屋全体がスッキリ見え、さらにお掃除もしやすいなどのメリットも多いです。

 

【シンプルライフのための暮らし方6】
エントランスをスッキリさせると、先に広がる暮らしが見える!

【シンプルライフのための暮らし方6】エントランスをスッキリさせると、先に広がる暮らしが見える!
もっとこの物件の写真をみる>

エンストランスは、この先に続いていく住宅空間への期待が膨らむ場所。玄関がごちゃごちゃとしていては、その先には素敵な暮らしが想像できませんよね。もちろん、お客さまを迎えるのも、エントランスから気持ちよく迎えたいものです。シンプルライフのために、まずは玄関からスッキリさせましょう。
 
たっぷりとシューズクロークを用意すれば、いつも玄関に靴がある状態が解消されます。シューズクロークの下にスペースを設ければ、さっと靴を隠すことも。
 
そもそも、収納が足りないようであれば、持っている靴を整理してみるのも手です。収納できる靴の数を把握して、新しい靴を買ったら、いらない靴をひとつ捨てるという習慣をつけることも、シンプルライフには必要です。

 

【シンプルライフのための暮らし方7】
手入れしやすい素材を選べば、掃除の負担も軽くなる!

【シンプルライフのための暮らし方7】手入れしやすい素材を選べば、掃除の負担も軽くなる!
もっとこの物件の写真をみる>

丁寧な暮らしと言っても、決して時間をたっぷりかけて家事をする、掃除をする、という意味ではありません。できるだけ時間をかけずに家事や掃除ができるように工夫することも、シンプルライフの第一歩。時間を短縮できた分、好きなことに時間を費やすこともできます。
 
そのために、家づくりの段階でできることもあります。たとえば、手入れがしやすい素材を選ぶこともそのひとつ。たとえば、無垢の床材は食べ物をこぼしてしまった時の拭き掃除だけでも少し手間がかかります。また、季節によって天然木は伸縮するので、お手入れにも気を遣うことも。天然素材にこだわらなければ、フロアタイルなど手入れがしやすい素材を選ぶなど、選択肢を広げてみましょう。

 

【シンプルライフのための暮らし方8】
洗面所は、家族が使いやすいデザインとモノの量にあった収納を

【シンプルライフのための暮らし方8】洗面所は、家族が使いやすいデザインとモノの量にあった収納を
もっとこの物件の写真をみる>

既製品はコストを抑えることができますが、既製品だから家族にとって使い勝手がいいとは言い切れません。たとえば既成の洗面台は、使い方も収納量も決まってきてしまいますが、それが本当に家族の使い方に合っているかはわかりませんよね。もしかしたら、全く使わない無駄な機能が備わっているかもしれません。
 
無駄のないシンプルライフのためには、既製品にこだわらず、家族の使い方に合わせたデザインに造作するのも手です。造作であれば、鏡の大きさや収納の場所、タオル掛けやスイッチの場所まで、使いやすさを重視してデザインすることができます。それこそが、無駄のないシンプルライフにつながるのです。

 

【シンプルライフのための暮らし方9】
シンプルライフの達人になるには、収納上手になるということ

【シンプルライフのための暮らし方9】シンプルライフの達人になるには、収納上手になるということ
もっとこの物件の写真をみる>

シンプルライフには、整理整頓が基本です。でも、誰もが整理整頓が上手なわけではありません。整理整頓には、収納する場所やルールが必要です。たとえば、大きめの収納スペースを設けることができれば、モノを一箇所に集中させたり、家族ごとにスペースを分けるなど、家づくりの段階でできることはあります。
 
また、共有スペースであるリビングルームにも、家族それぞれの私物を置いておくことができる定位置を決めれば、散らからずにすみます。家族が意識することで、リビングルームをキレイにキープすることができるのです。

 

【シンプルライフのための暮らし方10】
大きなクローゼットがあれば、あえて家具を置かない選択肢も

【シンプルライフのための暮らし方10】大きなクローゼットがあれば、あえて家具を置かない選択肢も

シンプルライフを送るなら、寝室は寝るための部屋、身支度をする部屋と意識しましょう。寝室を収納部屋と兼用にしてしまうと、ごちゃごちゃとモノだらけの部屋になってしまう危険性があります。
 
そこで、寝室には大きめのクローゼットがあるといいですね。服がすべて収納できる収納量があれば、寝室にはベッドと小さなチェストだけあれば十分。寝るための部屋となるべく意識することで、余計なモノや不要な家具が増えるのを抑えてくれます。

 
シンプルライフとは、ただ単にモノを減らして暮らすということだけではありません。自分にとって、家族にとって、本当に必要なモノを選ぶ目を磨いていきながら、できるだけ心地よく暮らすこと。それが、理想的なシンプルライフなのかもしれません。暮らしの中の無駄なことが少しずつ省かれていけば、それが家事の時短にもつながり、自然と自分時間が生まれます。

もし、家づくりを検討中であれば、シンプルライフを意識しながら、できるだけ自分や家族にとって暮らしやすい空間を作ってみてはどうでしょうか。また、いまの暮らしを変化させたいのであれば、「使わないものは手放す」「ストックは必要以上に持たない」「モノは隠したりしまいこまない」などを意識しながら、少しずつ無駄なモノを無くしていきましょう。シンプルライフを意識しながら丁寧に暮らすことで、日々の生活にちょっとした余裕が生まれ、心豊かに過ごすことができますよ。

SUHACOの家には、そんなノウハウが満載。見学会も随時開催しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 
文・内田あり

施工事例をもっとみる

著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。