シンプルモダンな家づくりで、注文住宅がベストな3つの理由

シンプルモダンで洗練された家での暮らしは、誰もが憧れるもの。そんな素敵な空間で快適に暮らすためには、家族のライフスタイルにフィットした間取りやデザインにすることが大切です。そのためには、一から作る注文住宅での家づくりが最適。また、自分たちの暮らしに合ったアイテムを丁寧に取捨選択することで、無駄のないシンプルな暮らしを送ることができるでしょう。今回は、シンプルモダンな家を実現するために、注文住宅での家づくりを選ぶべき3つの理由と、参考にしたい実例集をご紹介します。

 

自分らしい取捨選択ができる、注文住宅の家

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注文住宅とは、注文してから建築する住宅のこと。施主が設計会社やハウスメーカーを決め、何度も打ち合わせを重ねたうえで家を建てはじめます。一方で建売住宅とは、間取りやデザイン、収納、内装などがすべて決まっていて、すでに建築済みの住宅のこと。一般的に人気の間取りや適度な収納の量で建てられている場合が多いでしょう。

でも、家族の人数やライフスタイルなどは、その家ごとに違います。そして、すでに備えられている設備がすべて、自分たち家族にとって必要かどうかもわかりません。家族のライフスタイルが多様化している現代においては、家の間取りやデザインもさまざまであるべきなのです。

その点、注文住宅の場合は一から家づくりができ、間取りやデザインをある程度自由に決められるので、自分たちのライフスタイルに合った家にすることができます。とくに、若い世代を中心に人気のあるシンプルモダンな家を希望しているのであれば、設計段階で無駄な設備を省いて、自分たちの好きなデザインにできる注文住宅がベスト。設備を省くことで建築費用が抑えられることが可能な場合もありますし、その分で自分たちに必要なものを付け加えることができます。つまり注文住宅は、自分らしく取捨選択ができる家と言えそうです。

 

 

 

シンプルモダンな家づくりに、注文住宅がベストな3つの理由

シンプルモダンな家とは、無駄がなく機能的で、かつ現代的なデザインの家を指します。ただし、“無駄がない”という言葉に対する考え方は人それぞれですから、家族によって、理想的なシンプルモダンな家は異なるはず。ここでは、シンプルモダンな家づくりをするのに、注文住宅を選ぶべき3つの理由をご紹介します。

 

<1>間取りや素材選び、デザインなど自由度が高い

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注文住宅で家を建てる最大のメリットは、なんと言っても、自由度が高いところです。設計会社にもよりますが、間取りや外観デザイン、内装などを、比較的自由に選ぶことができる場合が多いでしょう。前述のように、家族によって理想のシンプルモダンな家は異なるという意味でも、注文住宅で自由に家づくりをするのが最適。理想の家を建てることは、世界に一つしかない自分たちだけの家を建てるということです。

ただし、予算が決まっていたり、土地の建築条件などがあるので、100%理想通りの家にするのはなかなか難しいということも覚えておきましょう。たとえば、土地の建築条件によって、ある程度の制限があるのは仕方がないこと。また、予算の面でも、できることとできないことが出てくることもあるでしょう。設計を依頼した会社の担当者とじっくり相談しながら、予算内で必要な要素を選んでいくことも必要です。

 

 

<2>ライフスタイルに合わせた造作家具を造ることができる

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造作家具とは、既製品で売られている家具とは違い、その家の素材やサイズに合わせてオーダーで造られた家具のこと。あとから購入する既製品では、家のインテリアと合わせたり、ぴったりのサイズで探すのはなかなか大変です。その点、造作家具であれば、素材や色を内装と合わせることができ、空間に統一感が生まれます。とくに、テレビやオーディオまわり、ダイニングテーブル、キッチン収納などは、建築時に内装と統一したデザインで造るのがおすすめ。造作家具を上手に取り入れることは、シンプルモダンな家づくりの大事な要素になります。

どんな造作家具をオーダーするかは、間取りや内装を決める段階で、自分たちの希望を設計会社に伝えるといいでしょう。どんな用途に使うのか、どんなモノを収納するのか、どのぐらいのサイズにしたいなど、具体的に伝えるとスムーズ。インテリア雑誌やWebサイトなどで、イメージに合った画像を打ち合わせ時に持っていくといいでしょう。

 

 

<3>家づくりのプロセスを近くで見ることができる

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家づくりは一生に一度あるかないかの貴重な経験です。注文住宅での家づくりなら、建築プランを立てるところから、着工前の地鎮祭、そして工事の工程まで、家ができていくプロセスを見ることができます。もちろん、こまめに現場に出向き、計画通りに進んでいるか、何か気になる点はないかなどを確認することも必要になります。そして何より、家づくりに一から関わることは、家への愛着にもつながるでしょう。

また、建築現場に出向くことで、ご近所さんとの交流ができる場合も。もし、現地で顔を合わせることがあったら、「工事でご迷惑をおかけしています」「新しく越してくる〇〇です」などと挨拶をすることができ、新生活をスムーズにはじめることができます。

 

 

注文住宅での家づくりでは、設計会社選びも大切

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家を建てようかなと考えはじめたら、住宅展示場へ見学に行ったり、雑誌やインターネットでさまざまな実例を見ていくなかで、理想の家をイメージできるようになるでしょう。シンプルモダンな家を建てたいなら、そのような物件を得意としている設計会社やハウスメーカーを中心に見ていくと、その後の会社選びがスムーズに進みます。設計会社の公式サイトでは、施工例を見ることができますので、たくさんの実例をチェックするのがおすすめ。数ある設計会社から、思い描くイメージと合う会社を選ぶことは、自分たちが理想とするシンプルモダンな家づくりのための第一歩です。

 

 

注文住宅で家づくりをする場合の注意点とは

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設計段階から家づくりに関われるのが注文住宅の良さ。でも、一から家を建てるためには、それなりに労力が必要になったり、費用面でも高くなってしまうことがあったりと、いくつかの注意点もあります。建売住宅との違いや、注文住宅のメリットとデメリットを比べて検討してみましょう。

 

<注文住宅を建てる際の注意点>

・理想を詰め込みすぎると、コストが高くなってしまうことがある

・家づくりに時間や手間がかかるので、忙しい家庭では負担になることもある

・実際に家が完成するまで、仕上がりが確認できない

・デザインや素材選び、組み合わせなどに、選ぶ人のセンスが出てしまう

 

このように、注文住宅ならではのデメリットや注意点もあります。基本的に、細部までしっかりこだわって家づくりをしたい場合は注文住宅を。逆に、予算と手間や時間がかからずに新築の家に住みたい場合は建売住宅を選ぶのがいいでしょう。

 

 

 

注文住宅だからこそできる、造作家具の活用法

 

シンプルモダンな家づくりに欠かせないのが、造作家具です。内装と統一感のある造作家具を建築段階で造ることで、空間をスッキリ見せることができます。また、ライフスタイルに合わせてオーダーできるので、機能的で使い勝手がいいのもメリットのひとつ。このような造作家具を造ることができるのも、注文住宅ならでは。実際に、みなさんがどんな造作家具を活用しているのかをご紹介します。

 

◼︎デザインを統一させて、梯子を自然に目隠し

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ロフトへ上がるための梯子は、キッチン横に収納内部に。くぼみを二つバランスよくデザインし、一つは収納棚に、もう一つは梯子を設置しています。用途が違っても、デザインを揃えることでバランスの取れた空間に仕上がっています。

こちらのお宅のように、収納上をロフトとして利用するなど、あらかじめ建築段階で間取りに取り入れておくことで、デッドスペースなどを上手に活用することができます。造作収納や家具などの色やデザイン、素材を内装と統一させることで、シンプルモダンな空間が実現します。

 

 

◼︎生活感が出るキッチン収納を扉で開け閉め

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キッチンはどうしても生活感が出てしまう場所。いつでもスッキリと片付いた空間にするには、自分の使いやすい動線にしたり、持っている食器の量に合わせたりと、その家その家に合わせた収納にすることが重要です。

その点、注文住宅での家づくりであれば、建築時にキッチン収納もオーダーすることが可能です。たとえばこちらのお宅のように、キッチンで作業をしている間は扉をフルオープンにし、家事が終わったらサッと閉めることができる収納を採用。キッチン用品はもちろん、冷蔵庫や家電なども一気に隠すことができます。このように隠せる収納は、コンパクトなキッチンにおいて生活感を出さないアイデアの一つであり、シンプルモダンに暮らすためには欠かせないデザインです。

 

 

◼︎使いやすさを徹底的に重視した洗面収納

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洗面所などの水回りは、デザイン面はもちろんですが、使い勝手もかなり重要。最近では、既製品の洗面台を採用するよリも、自分で好きな洗面ボウルや鏡、蛇口などを選んで、洗面まわりを造作するご家庭も増えています。どこに何を置きたいか、どのぐらいの量が必要なのかによって、収納量や位置などをよく検討しましょう。

こちらのお宅は、縦長の洗面空間が特徴的。洗面にプラスして、洗濯と洗濯干しの作業がこの空間でしやすいように工夫されています。天井には、室内干し用のポールをあらかじめ設置し、使い勝手もしっかり考えられています。

 

 

◼︎素材で空間を分けながら、ダイニングテーブルを一体化

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注文住宅の建築時に、内装と合わせたダイニングテーブルをオーダーするご家庭も多いでしょう。フローリングの色や素材と合わせたテーブルは、インテリアともよく馴染み、シンプルモダンな家にぴったりです。また、キッチンとダイニングが一体化したデザインも人気。狭小住宅や共働きで忙しい家族には、生活動線をミニマムにできたり、配膳や片付けなどがスムーズに行えるなどの理由から選ばれています。

一般的なキッチンデザインにこだわらず、家族が使いやすいように間取りやインテリアで工夫できるのも、注文住宅ならでは。こちらのお宅では、キッチンのフロアレベルを一段下げることで、キッチンで立って作業をする家族と、ダイニングテーブルで座っている家族が同じ目線になるように工夫されています。

 

 

 

◼︎豊富な収納も、素材を統一してスッキリと

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キッチンと背面収納、リビング収納を白で統一することで、スッキリとした印象に。シンプルモダンの家にお似合いのデザインです。すべての収納を扉付きにすることで、生活感をしっかりと隠すことも。造作家具を造ることで、必要な収納量を確保できます。

また、こちらのお宅のように収納兼ベンチにもなる造作家具は何かと重宝します。子供たちが勉強したり、絵を描いたりすることもできますし、来客がある場合は椅子がわりにも。このようなアイデアは、実例集を見て気に入ったものを選ぶといいですね。

 

 

自分たちが暮らしやすく、無駄のないシンプルモダンな家を建てるためには、注文住宅での家づくりがおすすめ。そのためには、注文住宅でのメリットとデメリットをしっかり考慮したうえで、設計会社選びをしましょう。また、家族のライフスタイルに合った間取りや造作家具をデザインすることは、効率的で無駄がなく、快適なシンプルライフにもつながります。予算の兼ね合いや時間や手間の問題も含めて、自分たちに一番合った家づくりをすることも大切ですね。

 

文/内田あり

 

 

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。