シンプルな家にこそ、素敵な暮らしがある。自分らしい家を建てるための5つのアイデア

無駄がなくシンプルな家を見ると、自分らしく丁寧に暮らしを楽しんでいるオーナーさんの姿が目に浮かびませんか。シンプルがゆえに、住む人のセンスが出てしまう家づくりですが、それこそが家づくりの醍醐味でもあります。そこで、シンプルな家で素敵な暮らしをするために、ぜひ参考にしたい5つのアイデアをご紹介します。

 

 

シンプルな家づくりは、大きな箱をアレンジすること!

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シンプルな家とひと言でいっても、そのデザインや雰囲気はさまざまな。ベーシックなカラーでまとめられた統一感のある家、白ベースにモノトーンカラーが加わった洗練された家、とにかく生活感がなくスッキリと片付いている家などなど……。

しかし、どの家にも共通しているのが、スッキリと無駄がなく、心地よい暮らしがイメージできること。どんな人が住んでいるのかを見なくても、その人たちの丁寧な暮らしが見えてくるよう。つまりシンプルな家とは、住んでいる人はもちろん、訪れた人をも、心地よく迎えてくれる家なのです。

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シンプルな暮らしをするための家づくりは、そもそもシンプルな“箱“を作るようなもの。その箱をどう区切るか、どう配置するか、何を選んで置くかは、住む人の選び方次第です。ただし、箱に次々と要素を足していくだけでは、どうしてもごちゃごちゃとした印象になってしまいがち。シンプルな空間を上手に演出しているお宅では、足す要素と引く要素をバランスよく選んでいるようです。

白い壁に、リズミカルに並んだ開口部、シンプルなライン、スッキリとした照明など、シンプルな家の内装は、見ていて気持ちがいいものですね。だからこそ、多くの人が憧れる家なのです。そんなシンプルな家での暮らしは、おうち時間がますます楽しくなり、そして心豊かで充実したものになるでしょう。そして、これからのニューノーマルな暮らしにも、シンプルな家が最適といえそうです。

 

 

シンプルな家は、あえて区切らない大空間に

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シンプルな家には、仕切りを細かく設けずに、大きな空間を生かしている間取りも多いでしょう。とくに、リビングダイニングがひとつの大空間であれば、いつでも開放感が感じられるのはもちろん、ほかにもさまざまなメリットがあります。

たとえば、最初は大きな空間のままで使っていき、家族の成長やライフスタイルに合わせて、後々はリフォームで仕切ったりと、フレキシブルに空間を活用できること。また、オープンな空間にすることで、家族が家のどこにいても、お互いの気配を常に感じることができます。

そして、壁や扉、廊下などがない分、生活動線がとにかくシンプル。無駄な動きがいらないので、ファミリー世代にとっても、さらにはシニア世代にも、広い世代にとって暮らしやすい家となります。とくにファミリー世代では、遊び場やスタディスペースを同じ空間にすることで、家事をしながらお子さんの様子を見守ることも。このように、どの世代にとっても暮らしやすいというのも、シンプルな家の魅力といえます。

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ただし、大きな空間は広々として開放感があるものの、少し使いづらい一面も。そこで、たとえば階段を中央に設ける間取りにしたり、スキップフロアを採用するなどして、自然な形でリビングとダイニングを仕切るのもアイデアのひとつ。こちらのお宅のように、空間の真ん中に階段を設ければ、開放感は損なわずに仕切ることができます。

 

 

シンプルな内装に、造作家具で要素をプラス!

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スッキリとまとまった印象の家にするためには、インテリアの統一感が大切です。せっかくシンプルな箱を作っても、そこにさまざまなテイストの家具が加わってしまうと、その統一感が崩れてしまうことも。

そこで、造作家具を活用するのもひとつの手。とくにキッチンの背面収納やリビング収納などは、建築時と同じタイミングで造作家具として作っておけば、収納扉もインテリアの一部になります。

造作家具であれば、家族の持っているものの量に合わせてデザインできるでしょう。収納の量が決まってしまえば、ものがどんどん増えていくのを防ぐこともできます。たとえば、キッチンの収納量が決まっていれば、「新しく買うなら、その分何かを処分する」という考えが生まれ、それがシンプルな暮らしにもつながります。

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造作家具のもうひとつの魅力は、デザインの自由度です。シンプルな家となると、どうしてもモノトーンでまとめられたり、主張のないデザインになりがち。それはそれでスッキリとしていていいのですが、造作家具であれば、ちょっとした遊び心を加えることもできます。たとえばこちらのお宅のように、収納の扉をグラデーションにしてみると、個性を感じながらも空間がキリッと引き締まります。

 

 

シンプルな空間だからこそ、スケルトン階段が映える

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シンプルな家に、ぜひ取り入れて欲しいのがスケルトン階段。白い壁に囲まれた空間に、直線的なスケルトン階段があると、それだけでオブジェのように美しく映えます。手すりや踏み面の素材を変えるだけで、その印象もがらりと変わりますね。

たとえばこちらのお宅では、全体的にシックな印象のインテリア。ブラックの階段に合わせて、ダイニングテーブルや照明を選んでいます。ラインがシャープなことで、キリッとした雰囲気になります。

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逆にこちらのお宅では、白いスチールの手すりと木を使って、柔らかく優しい印象に。白い手すりが壁に溶け込むことで、まるで木の板だけが二階へと掛かっているようにも見えてユニークです。空間の雰囲気に合わせて階段を選んでみると、全体的に統一感が出ます。

リビングダイニングにある階段は、空間の主役にもなるほど存在感があります。シンプルな家を目指すのであれば、あまりデコラティブなデザインを選ぶのではなく、素材やフォルムはあくまでもスッキリしたものをチョイス。そうすることで、階段の直線的なラインが空間を引き締めてくれます。

 

 

箱のような外観で周囲の目を引く、シンプルな家

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シンプルな家づくりで忘れてはいけないのが、外観デザイン。外観は、住む人にとっては家の“顔”であり、訪れる人や通りを歩く人にとっては、その家や住む人のイメージそのものになります。

無駄のないシンプルな家を目指すのであれば、内装だけでなく、外観から思いきりシンプルにしてみましょう。開口部が少なく、箱のようなデザインの家は、この壁の向こうにどんな空間が広がっているのだろうと、期待を膨らませる効果があります。

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シンプルな外観といっても、外壁の素材選びやデザインによって、家の表情はずいぶんと変わります。たとえばこちらのお宅のように、外壁にダイナミックに開口部を設けることで、シンプルな中にも生活感がチラリと見え隠れ。さらに、外壁の素材に質感をもたせたことで、塗り壁のような温かみのある雰囲気になり、マットな外観とはひと味違った印象に仕上がります。

 

 

一見すると、シンプルな家は簡素に設計・デザインされていると思われるかもしれませんが、実はその逆。大きな箱はシンプルではありますが、ひとつひとつの要素をしっかりと吟味しながら、必要なものをプラスし、不要なものはマイナスして、こだわって作られているのです。そういった意味でも、シンプルな家を実現するのであれば、自分たちの家づくりが一からできる注文住宅がベスト。今回ご紹介した5つのポイントをしっかり抑えながら、シンプルで素敵な家づくりをしてみてくださいね。

文/内田あり

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。