憧れの中庭のある家を建てよう。間取りやデザインに取り入れたい、6つのアイデア

家の間取りを考えるときに、リビングルームの広さやキッチンの位置など、どうしても室内のことばかりに目がいきがち。しかし、採光や風通しなど、入居後の暮らしに大きな影響があるのが、意外にも中庭やテラスの存在です。どんな位置にどのぐらいの広さにするか、またどんなデザインを採用するかによって、暮らしの質にも大きく関わってきます。そこで、間取りやデザインに取り入れたい、6つの中庭アイデアをご紹介します。

 

 

空に向かって開放できる、上階に設けた中庭


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二階建ての住宅の二階部分に中庭を作る場合は、より空に近い中庭になり、陽光を室内にたっぷり取り入れることができます。また、コの字型の間取りにすることで、三方向からアクセスでき、家族のコミュニケーションのスペースとして重宝するはずです。

二階にある中庭は、周囲の建物からの視線もしっかりシャットアウトでき、プライベートな空間として活用できるのがメリット。中庭に向かって開口部が集中させれば、大きな開口部を設けることもできます。


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開口部にも工夫をしてみると、使い勝手の幅がぐっと広がります。掃き出し窓は大きく開口できるようなデザインにすれば、フルオープンにして使うことも可能。中庭でバーベキューをしたり、お子さんを遊ばせる時にも、開けっ放しにして使ってもいいですね。周囲から侵入される心配のない中庭であれば、日中だけでも窓を開けっ放しにできるのも強みです。

また、グリーンが眺められるようなデザインにすると、中庭の雰囲気が大きく変わります。壁に囲まれた中庭は、建物周辺の景色を楽しむことはできませんが、このような演出で自然を身近に感じることもできます。

 

 

癒しのために作る、緑豊かな中庭空間


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中庭があることで、暮らしは大きく変わります。こちらのお宅は、コの字型に広さのある中庭を設けていて、まさに家の中心に中庭があるような間取りに。一本のシンボルツリーの下では、デッキでのんびりくつろいだり、お茶を飲んだり、ヨガやストレッチをすることもできます。デザイン性の高いデッキチェアを置いておくのもいいでしょう。都心部の住宅密集地では、なかなか自然を感じることは難しですが、シンボルツリーを取り入れることで、家の中で常に緑を感じていられます。


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こちらは中階に設けられた中庭。上階から差し込む光と風が心地よく、適度な日陰や木陰のある空間になっています。一部を上下に貫かせて、シンボルツリーを植えているのアイデアも必見です。

イスとテーブルと置くだけで、ちょっとした憩いのスペースとしても活用できるはず。床材をタイルにすることで、掃除がしやすいというメリットもあります。

 

 

広々とした1階の中庭は、庭のように使える


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敷地にある程度余裕があれば、庭を作るご家庭も多いでしょう。でも、庭の位置によっては、周囲の家から丸見えになってしまったり、通りから見られたりと、プライバシーをしっかり守るのはなかなか難しいものです。

そこで、こちらのお宅では、L字型の建物にして一角を中庭に。建物と同じ高さの壁で囲まれているため、中庭と同じように活用することができます。デッキを敷いたり、タイルなどを貼ることで、庭の手入れの手間も必要ありません。

お子さんたちの遊び場にしたり、愛犬が走り回れるスペースにするなど、広々とした中庭はまた違った楽しみ方がありそうです。


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一階の中庭であれば、土のままにすることで、庭のように使うこともできます。ここでガーデニングを楽しんだり、軽い運動をすることも。すぐ目の前の中庭に土やグリーンがあることで、自然と触れ合える暮らしが楽しめます。お子さんにとっても、さまざまなメリットがありそうです。

 

 

中庭を設けることで、室内を広く見せる効果も


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中庭は、そこで何かをするだけのものではありません。中庭を作ることで、リビングルームなどが広く見える効果も期待できます。こちらのお宅のように、フローリングとデッキの色を統一して、床のレベルもフラットにすると、より室内と中庭の一体感が生まれます。


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このように壁に囲まれた中庭を設けることで室内が広く見え、さらに通り側との緩衝空間になるので、通りの喧騒をある程度は遮ってくれます。狭小住宅であれば、このようなアイデアを間取りに取り入れてみるのもいいでしょう。

 

 

風と光を室内に取り込むための中庭


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中庭を設けることで、1階と2階を上下につなげることができます。こちらのお宅のように、床素材をメッシュにすることで、風と光が通り抜けるようになり、1階まで光が届くというメリットも。素材選びやデザインによっても、中庭の役割は大きく変わります。


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高い塀で囲まれた中庭は、しっかりとプライバシーが確保されている反面、風が通りにくくなってしまうデメリットがあります。そこで、中庭の一部の上下に通すことで、風が通り抜けるような構造にすることができます。また、高い塀を作った分、光が室内に入りにくくなることも。そこで、ハイサイドライトを採用すれば、高い位置からの陽光を室内に取り込むこともできます。

 

 

テラスに高い壁を設ければ、中庭のように活用できる


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中庭を設けられない場合は、テラスを中庭のように使うアイデアも。リビングルームに面したテラスやベランダなどを高い壁でぐるりと囲むことで、中庭のように使うことができます。周囲からの視線をシャットアウトすることで、プライベートな空間として利用することができます。


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こちらのお宅のように、リビングルームの掃き出し窓を大きく解放できるデザインにすることで、室内と中庭が一体化し、リビングルームを広く使うことができます。広いスペースを取れなくても、このように壁に囲まれた中庭があるだけで、陽光を取り入れたり、風を通すなどの効果はしっかり得ることができます。

 

 

中庭のある家を建てる場合は、ただ中庭を間取りに取り入れるだけではなく、それによってどんなメリットや効果が得られるのかを考えるといいでしょう。陽光、風通し、プライベート感、癒し、そしてリビングルームを広く見せる効果など、中庭にはさまざまな役割が期待できます。何を重視すべきかによって、間取りやデザインを考えてみるといいですね。

SUHACOでは、中庭のある家を多く手がけています。ぜひ、オープンハウスなどで実際の目でご覧ください。

文/内田あり

 

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。