外と中をゆるくつなぐ、土間玄関のある間取りの家

土間のある暮らしと聞くと、なんだかワクワクしませんか? “土間”は、昔から使われてきた言葉でありながら、私たち現代人にとっては新鮮な響きに聞こえます。昔と今で大きく違うのは、土間の空間活用やそのデザインが多様になってきていることでしょう。

そこで今回は、土間玄関や土間スペースを間取りに取り入れた、SUHACOの家をご紹介します。

 

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現代版の土間玄関は、デザインや用途が多様に

土間玄関の写真
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かつての日本家屋では一般的であった、玄関先にある土間スペース。そこは、外と中をつなぐ空間でありながらも、調理をしたり、農具置き場にしたり、来客を迎えるなど、さまざまな役割がありました。

しかし、現代の住宅環境では、玄関先に広いスペースはなかなか取れないもの。昔ながらの土間スペースはやがて、履物を脱ぎ、来客を迎え入れるだけのコンパクトな“玄関”へと変わっていきました。

ところが最近では、土間玄関の使い勝手のよさが見直され、土間玄関として間取りに取り入れている住宅も増えています。また、家づくりをする人たちのセンスや意識が多様化したこと、注文住宅で自由なデザインができるようになったことなども要因になっているのかもしれません。

何より、広々とした土間玄関は、暮らしている人・家に訪れる人をゆとりのある素敵な空間で出迎えてくれます。

 

 

コミュニケーションの場にもなる土間玄関

実際に、現代版の土間玄関は、どのようなデザインや使われ方があるのでしょうか。

ワンフロアの土間玄関
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こちらのお宅は、天井高のワンフロアリビングをもつ大胆な間取り。玄関の扉を開いた瞬間に、目の前にはダイナミックな空間が広がります。外と中をつなげてくれるのが、大きくとった土間玄関。あえて玄関から居住スペースに区切りを持たせないことで、かつての日本家屋のような作りになっています。

 

土間玄関の写真
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こちらは、先ほどのお宅の土間を反対側から見ています。土間に配したのは、シンプルな玄関収納のみ。収納量も最低限にしてできるだけコンパクトな造作収納にし、土間玄関の空間をなるべく広く取りました。

これだけの広さがあれば、ここで自転車などのメンテナンスをしたり、DIYを楽しんだりと、さまざまな使い方ができます。また、ちょっとしたミニギャラリーのように活用することも。立ち寄ったご近所さんと、軽くお茶をしたりするなどのコミュニケーションの場にもなります。

 

 

階段下を活用した、狭小住宅ならではの土間玄関

玄関土間の写真
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土間玄関を作りたいと思っても、今の住宅事情では、広いスペースを確保するのはなかなか難しいものです。そこで取り入れたいアイデアが、階段下の活用。スケルトン階段の下はデッドスペースになりがちですが、土間玄関をぐっと内側まで広げることで、広々としたスペースを確保することができます。

 

玄関土間の写真
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スケルトン階段にすることで、上階からの光が階下まで届きます。また、階段の向こう側が見えることで圧迫感がなく、空間が広く感じられる効果も。土間玄関を広く取ることで、ベビーカーや自転車などを置いておくこともできるでしょう。また、グリーンやオブジェを飾る、ちょっとしたベンチを置くなど、インテリアを楽しむこともできます。

 

 

キッチンを土間風にして、使い勝手をアップ!

土間風のキッチン
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土足で歩く土間ではありませんが、周囲のフローリングと素材を変えて、キッチンだけを土間風にするアイデアも。これは、空間を自然に区切る効果があり、さらに掃除やお手入れもしやすくなるなどのメリットもあります。

 

土間風キッチンの写真
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リビングルームより床が一段下げられた、キッチンスペース。リビングの自然素材のフローリングに対し、キッチンは無機質でシンプルなグレーのタイルを採用。どこか、土間の炊事場をイメージさせる雰囲気に仕上げています。床材の仕上げが、ステンレスの換気フードやワークトップとの相性も抜群です。

 

シンプルで機能的な、土間風の洗面所


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シンプルな洗面&バスルームが理想なら、床をモルタル仕上げにして、土間風に見せるのもアイデアのひとつ。モルタルは無垢の木やステンレスの水栓などと相性がよく、全体的におしゃれでクールな雰囲気に仕上げることができます。このように、ほかの空間と雰囲気を変えたい時などにも、土間のように見せるアイデアを採用するのもいいですね。

 

 

土間スペースを独立させて、インナーガレージに

インナーガレージの写真
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室内よりもさまざまな作業がしやすい場所を作るなら、土間玄関だけにこだわる必要はありません。たとえばこちらのお宅のように、インナーガレージを設けてみたり、DIYなどができる作業部屋を作ることもできます。家の中に自由に使える土間のスペースがあることで、趣味にも幅が広がるかもしれません。

 

 

将来的にショップやリフォームも考慮

土間のあるワンフロアの家>>この物件をもっとみる

ワンフロアの半分を土間スペースにした、贅沢なつくり。少し敷地に余裕があれば、こんな大胆な間取りにしてみるのもいいでしょう。現在はフリースペースになっていますが、将来的にはショップにしたり、ギャラリーにするなど、さまざまな使い方が考えられる間取りです。

 

 

 

土間とひと言でいっても、階段下を利用した土間玄関、家族のコミュニケーションの場になる土間スペース、土間風キッチンや洗面所など、さまざまな使い方や楽しみ方もできます。家づくりをする際には、土間でどんな暮らしができるのか、イメージしてみることが大切です。

SUHACOでは、ご家族の希望に合わせた土間のある家づくりを提案しています。ぜひ、オープンハウスで実際にご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。