1階から2階へと縦につながる、吹き抜け空間。とくに、リビングルームに設けた吹き抜けであれば、家の中でも大きな空間を占めることになるでしょう。そして、その空間の印象を決めるのは天井のデザインや素材です。とくに、梁をどのように見せるか、また木の分量によって、吹き抜けの印象は大きく変わります。そこで、吹き抜けと梁のデザインを7つの実例からご紹介しましょう。
目次
木をふんだんに使って、温かい空間に
こちらのお宅の吹き抜けは、ちょっとユニーク。2階部分の真ん中には、空中に浮かぶ通路があり、その先には開放感抜群のフリースペースを設けています。このように大きな吹き抜け空間だからこそ、選ぶ素材やデザインによって、家全体の雰囲気が印象づけられます。
天井に木をふんだんに使うことで、家全体が温もりのある雰囲気に。年月が経つとともに、その表情が少しずつ変わっていくのも楽しめますね。
白い壁と梁、天井の木の分量をバランスよく配することで、シンプルで飽きのこないインテリアになっています。
梁の間隔を大きくあけて、ゆったり感を演出
ワンフロアの大空間リビングが楽しめる、こちらのお宅。勾配屋根をそのまま生かした天井は、木の素材で目にも優しく、梁の間隔も少しゆったり目に配されています。天井の木材は、木目に主張のないものを選んだことで、スッキリとシンプルな印象を与えます。
太くて立派な梁を配してあえて見せることで、空間にアクセントが加わり、メリハリが生まれます。大きな空間の場合、だだっ広く感じてしまうので、このような梁の使い方は効果的です。
リビングルームをぐるりと囲む、太い梁が印象的
天井まで続く大開口からは陽光がたっぷり入り、明るい色の木の天井を照らしています。横ラインに長い梁が4本並び、空間を広く見せる効果もあります。
また、1階と2階の境目に配された、空間をぐるりと囲む太い梁が印象的。空間のアクセントになり、照明をここに設置したり、例えばハンモックなどを付けたりと、さまざまなアイデアが生まれそうです。
2階に上がると、通路が“渡り廊下”のようにデザインされていて、ここからは家全体が眺められます。光と風が気持ちよく通り抜け、天井の優しい質感も間近で感じられます。
白い壁と木の分量が絶妙な、シンプルな吹き抜け
リビングルームの半分を吹き抜けに、半分は天井を低くし、ここにキッチンとダイニングルームを配置しています。このようなデザインにすることで、吹き抜け部分は開口部からの光をたっぷり取り込みつつ、天井が低いダイニングエリアは落ち着いて過ごせるようにと、メリハリをつけています。
吹き抜けは白い壁を多めにし、細めの梁をアクセント程度に配したことで、シンプルでモダンな印象の空間に仕上がっています。白の部分が多いことで、空間全体がより明るく感じられます。
リズム感のある梁使いで、キリッとした印象に
真っ白な天井に、梁の間隔をあまりあけずにリズムよく配しています。ワンフロアの大空間だからこそ、このようなデザインでも天井の印象が重くなりすぎず、全体的にキリッと引き締まった雰囲気になっています。また、窓から差し込む光が直線的で、天井の梁とリンクしています。
壁や天井が白い壁だけになってしまうと、大きな空間が殺風景になってしまうことも。このような場合は、梁で表情をつけてみましょう。
1本だけの梁が白い天井によく映える
キッチンや造作収納など、白で統一した非常にシンプルな空間。一部分が、急勾配天井を生かした吹き抜けになっていて、ここに1本だけ梁が配されています。このアシンメトリーなデザインから、家づくりのセンスのよさを感じます。
天井に凹凸が多いデザインの場合は、梁を多用してしまうと、天井の印象が強くなりすぎてしまいます。こちらのお宅のように、最小限の梁だけを効果的に使うのがおすすめです。
家族の成長とともに、木の経年変化が楽しめる
木の温かみや、年月とともに味わい深くなる木の特徴などが、存分に楽しめる家。太い梁、細い梁を組み合わせ、まさにログハウスのような野趣あふれる空間になっています。片流れの屋根の形状を生かした、ダイナミックな吹き抜けデザインも印象的です。
2階部分は壁を設けず、まるでロフトのような感覚で使えます。リビングルームと上部でつながっていることで、家全体が大きな1つの空間になっています。
梁のデザインは、設計士さんやインテリアデザイナーさんにお任せすることが多いですが、注文住宅であれば、天井の素材や梁の使い方などは相談しながら決めることができます。梁を上手に生かすことで、空間にアクセントやメリハリを出したり、木の温かみをプラスしたりすることができるのです。
SUHACOでは、梁を生かした吹き抜けのある家をご提案しています。オープンハウスなどで、ぜひご覧ください。