シンプルでセンスのいい家は外観でキマる。実現するための5つのポイント

家を建てる際に、大きく悩むのは間取りやインテリアなどの内装と、もうひとつは外観ではないでしょうか。外観はとくに、家そのものや家族を印象づける意味合いもあり、できればセンスのいい外観にしたいもの。街の人から、「あの外観、ステキだな〜」と思わせるような外観とは、どんなデザインなのでしょうか。

そこで今回は、センスのよい外観にする5つのポイントをご紹介します。

 

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外観の印象は、フォルムと素材選びが決め手

シンプルな家の外観
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外観の印象といっても、実際にどんな要素によって決まるのでしょうか。それは、大きく2つ。1つは、建物の形と素材。もう1つは、外構や植栽などのエクステリアです。

とはいっても、外構や植栽などは、まずは建物の外装が決まってから、それに合わせてデザインするものです。つまり、まずは外装ありきで、外観の印象を決めていくことになります。

建物の形と素材をプランニングするにあたって、家のオーナーであるみなさんができることは、まずはざっくりとしたイメージを建築士やインテリアデザイナーの方へ伝えること。建築士さんがその要望に合わせて、提案をしてくれます。

 

センスのいい外観
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その際に参考になるのが、外観などの実例を多く見ることです。たくさんの実例写真を見たり、街中を歩いて素敵な外観の家を見つけたりすることで、だんだんと自分の理想に近い外観がイメージできるようになるでしょう。家の中は誰でも見ることはできませんが、外観であれば、散歩をしながらでも探すことはできます。

家づくりの際に、建築家やインテリアデザイナーさんとの打ち合わせの際に、気に入った外観の画像などを持参すると、よりイメージが伝えやすいでしょう。

 

 

センスのいい外観を実現するための5つのポイント

プランニング段階では、間取りや内装と同じぐらいに、外観にしっかりこだわってみましょう。そこで、5つのポイントを参考にしてみましょう。

<外観づくりのポイント①>
フォルムをできるだけシンプルにする

シンプルな家
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真四角のフォルムに、玄関ドアがひとつと、まさに究極にシンプルな外観。通り側には窓が一つもなく、生活感はほとんど感じられません。一般的な住宅街にあると、ひと際目をひく外観デザインですね。閉じられた外観だからこそ、家の中に入った時の解放感とのギャップが存分に楽しめる家になっています。門柱なども無くし、郵便ポストは家と一体化させたデザインでシンプルです。

 

シンプルな外観
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緩やかな片流れのフォルムと、グレーのマットなモルタル仕上げの外観は、なんともクールな印象。窓がほとんどないことで、外壁の面積が広く、こだわって選んだ色や質感が楽しめるでしょう。また、開口部を最小限にし、プライバシーにもしっかり配慮できる外観です。

 

 

<外観づくりのポイント②>
開口部にメリハリをつける

箱型の家
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四角い2つの平屋を組み合わせた、ユニークな外観の家。左側の建物が通り側に面しているため、開口部はなるべく小さく。そして右側の建物は奥まっているため、中庭に向けてダイナミックな開口部を設けています。このように、開口にメリハリをつけることで、プライバシーを確保しながらも、陽光がたっぷり入る暮らしが実現しています。建物の間が中庭のようになってて、中庭に向けて大きな開口部を設けています。

右側の建物の一番高い部分にあるのが、物見棟のようなロフト部分。シンプルな外観だけではなく、遊び心をプラスしています。

 

シンプルな外観
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三角形と四角い箱を合体させたような、目を引く外観。一見すると、通り側にはほとんど窓がありませんが、実は四角い部分の内側がテラスになっていて、そこに向かって開口部が設けられています。窓を外部から見えないように工夫されていたり、玄関扉が建物のサイドに設けられているので、プライバシーもしっかり守られています。

 

シンプルな外観
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通り側にはほとんど窓がなく、周囲からの視線をしっかりシャットアウト。一方でサイドの面には掃き出し窓を連続させ、ダイナミックな開口部を設けています。通りから見ると、真っ白な建物の壁が青空によく映えます。周囲の風景や街路樹とのバランスもよく、街並みに自然と溶け込んでいます。

 

 

<外観づくりのポイント③>
色や素材感で個性をプラスする

シンプルな外観
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窓がなく、フラットで大きな四角い壁が印象的なこちらのお宅。一階部分がガレージになっているので、まるで四角い箱が宙に浮いているように見えます。ポイントとなるのが、門柱の役割も果たしている木製の壁。他と素材を変えていることで、シンプルな外観にちょっとしたエッセンスが加わり、センスのよい外観に見えるでしょう。また、ガレージの上部に設置された間接照明が、柔らかな雰囲気を作り出しています。

シンプルなエントランス
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四角や三角が幾重に重なった、細長い外観。ベースは白い壁ですが、薄いグレー色の壁や玄関扉、階段などを組み合わせて、絶妙なグラデーションを作り出しています。

縦長のアプローチは、タイルと砂利を交互に配したシンプルなデザイン。壁に沿って植栽を植え、玄関までのちょっと長めのアプローチを爽やかに彩っています。また、シンボルツリーを玄関扉の前に植えることで、適度な目隠しになってくれます。

 

 

<外観づくりのポイント④>
ひと際目をひくデザインにする

センスのよい外観
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こちらはシンプルというより、少し複雑な形状の個性的な外観。一階部分は広々としたガレージになっていて、その上に家がのっているようなデザインです。ガレージの高さの分、前の道路より高い場所に居住スペースがあるため、通りを歩く人と視線をずらせる効果があります。そのため、通り側に向けて大きな開口部も実現しています。また、家の外壁に白を選んだことで、重くなりすぎず、バランスの取れた印象に仕上がっています。

 

センスのよい外観
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大きな開口部が、まるで空に向かって設けられているように見える、こちらのユニークなフォルムの家。二階部分には掃き出し窓と天井付近のハイサイドライトが設けられていますが、下から見上げても室内が見えないような絶妙な角度になっています。外構部分はコンクリートのみで構成され、シンプルに仕上げられているので、クールな印象も与えます。

 

 

<外観づくりのポイント⑤>
外構や植栽でシンプルに見せる

シンプルな家の外観
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建物と外構が完成して、はじめて「外観」として成立します。せっかく素敵な建物ができても、外構がそれに合っていないと、残念な仕上がりになってしまうこともあるでしょう。

また、完成したはいいけれど、きちんと手入れができていないと、植栽部分が荒れ放題になってしまい、そればかりに目がいってしまいます。外構に植栽を取り入れる場合は、植物の扱いやすさ、その後の手入れがしやすい種類などを選ぶようにしましょう。そのためには、植栽についてしっかり下調べをする、専門家に相談するなどして植えるようにしましょう。

エントランスに中庭を配した写真
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たとえば、シンボルツリーを植える場合は、常緑か落葉樹か、将来的にどのぐらい大きくなるのか、実はつくのか、虫がつきやすくないかなどをしっかり把握しておきましょう。落葉樹の場合は四季折々の移ろいが楽しめますが、その分、落葉した時には掃除をするのが大変などのデメリットがあります。さらに、周囲の家に迷惑がかかる場所に植えるなどは避けるようにします。植えたら終わりではなく、長く住んで手入れをしなければいけないことをしっかり知っておくのが大切です。

 

 

 

シンプルでセンスのよい外観作りには、フォルムのデザインや素材選び、外構と植栽などとの組み合わせ方など、いくつかのポイントがあります。また、外観のデザインは、自分たち家族の暮らしやすさに加え、周囲からの見え方や街並みとのバランスも関係してきます。その辺りは、建築家やインテリアコーディネーター、エクステリアの専門家などに相談しながら、決めるのがいいでしょう。

SUHACOでは、その家族それぞれにあった外観を提案しています。ぜひ、オープンハウスでご覧ください。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。