暮らしを大切にする人は、“食”へのしっかりとしたこだわりを持つ人が多いもの。だからこそ、シンプルで心豊かな暮らしをするためには、キッチンは居心地がよく、それでいて機能性が高い場所であることが重要です。そんなキッチン空間を快適にしてくれるアイテムのひとつが、「窓」。空間や手元を明るくしてくれるだけではなく、外を眺めながらリラックスしたり、空間をより広く見せる機能的な効果も期待できるでしょう。そこで今回は、窓のあるキッチンのメリットと、SUHACOが提案する実例集をご紹介します。
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目次
<窓のあるキッチン メリットその①>
キッチン空間を明るく快適にしてくれる
そもそも、キッチンに窓は必要でしょうか。マンションなど、間取りの真ん中あたりに位置するキッチンには窓のないケースも多くあります。さらにキッチンが独立しているキッチンであれば、昼間でも明かりをつけないと暗いというケースも。窓がないことで、電気代も余計にかかってしまうのです。その点、キッチンに窓があるお宅では、日中は照明なしでも明るく快適な空間になるのです。
やはり、窓があることの一番のメリットは、キッチンの明るさを確保できることです。日中は照明なしでも十分に明るいので、電気代の節約にもなります。そして何より、いつでも空間が明るいことで、そこが家族にとって居心地のよい場所となり、家族が自然と集まってくるキッチンになるのかもしれません。
こちらのキッチンは、ダイニングルームの中心にあり、三方向から光が差し込む気持ちのよい空間。キッチン側に設けた横長の窓は手元を明るく照らしてくれ、庭側の大開口からはキッチン全体に光が差し込みます。キッチン側の窓は曇りガラスにすることで、隣家からの視線は気にせずに、光だけを取り入れることができます。このように、場所によってガラスの種類を選ぶことも大切です。
キッチンに立ってみると、庭のグリーンに癒されながら料理や家事ができるのもポイント。景色がいいと、料理や家事をする時間も楽しくなりますね。
キッチンのサイド側にデッキがあり、大きな掃き出し窓からは陽光がたっぷり差し込む、こちらのお宅。キッチンの壁面には曇りガラスの窓があり、こちらは作業の手元を明るくしてくれます。キッチンの壁面に大きな開口部を作ってしまうと、その分収納スペースが減ってしまいますが、このようにデッキと隣接させることで、収納を確保しながらもキッチンを明るい空間にすることができます。
<窓のあるキッチン メリットその②>
家事や料理をしながら景色が楽しめる
高台に建つロケーションだったり、キッチンが庭に面していて周囲の家からの視線が気にならないのであれば、キッチンから景色が楽しめる窓を設けるのもよいでしょう。キッチンがリビング側に向いているデザインであれば、家族に向かって家事をするなどできますが、壁側に設置している場合はこのような窓はとくにおすすめ。料理や家事をしていても、いつでも外が眺められるのは気持ちがいいものです。
キッチンに立つ時間は、1日の中でも意外と長いもの。だったら、居心地がよくて、そこにいるのが楽しみになる方がうれしいですよね。
二階リビングのこちらのお宅。キッチンに設けた窓から視界が抜けて、街並みが楽しめるようになっています。二階であり、すぐ目の前に住宅がないので、あえてクリアなガラスを採用しています。ちょうどシンクや作業台の目の前に開口部があることで、昼でも照明なしでも手元が明るく照らされます。
ただし、あまり大きすぎる窓にしてしまうと、外から丸見えになってしまうのでご注意を。目線の高さよりも少し低くなるあたりに、手元を明るくしてくれる横長タイプの窓がキッチンには適しているでしょう。
こちらのキッチンの窓は、開放的な大開口を実現。キッチンの前には建物など遮るものが何もないので、このような大胆な開口をあえて採用しています。天井までのハイサイドライトにしたことで、目の前の景色だけでなく、刻々と移りゆく空も楽しめるキッチンになっています。大開口のおかげで、室内の奥まで陽光が差し込み、キッチンだけでなく、リビング・ダイニング全体が気持ちのよい空間になっていますね。
<窓のあるキッチン メリットその③>
新鮮な空気を取り込む、風通しのよい空間にしてくれる
キッチンに窓を設けることで、風通しのよい空間になります。キッチンはニオイや煙がこもってしまうことがありますが、窓を開けることで、効率的に換気をすることができます。また、夏に火を使って料理をしていると、熱気がこもってしまうことも。窓があれば、熱気を逃がすこともできます。
換気扇は室内の空気を外へ排出してくれますが、窓があることで、外の新鮮な空気を取り入れることができます。換気扇と窓を併用して換気をするといいでしょう。
リビング側からもキッチン側からも光が入る、明るく開放的なこちらのキッチン。I型のキッチンと背面の収納を造作し、高さをすべて腰高に統一したことで、キッチンの壁面部分を自由に使うことができるようにデザインされています。そこで、キッチン背面と換気扇のすぐそばに、横長と縦長の窓を設置。窓はすべて、プライバシーも配慮して曇りガラスを採用しています。このように、キッチン内にも複数の窓を設けることで、窓を開けると風の流れが生まれ、換気がスムースでしょう。
リビングルームに向かってI型のキッチンを造作している、こちらのお宅。背面にはこれから収納棚などが置かれるかもしれませんが、それを考慮して、腰より高い位置に窓を設けています。また、換気扇横にも小さな窓を設けることで、風の流れを生み出しています。
<窓のあるキッチン メリットその④>
テラスとつなげれば、ゴミ出しもスムーズ
キッチンから直接、テラスやベランダに出られるドアや掃き出し窓を設けるご家庭も多いでしょう。ゴミ出しをする際はもちろんですが、キッチンに洗濯機を設置している場合は、そのままベランダに出て洗濯物を干すことができます。このような窓やドア設けることで、生活動線がコンパクトになるメリットがあります。
こちらのお宅のキッチンは、ダイニングテーブルと一体化させたオリジナルのデザインを採用。キッチンとダイニンングテーブルをつなげたことで、配膳や片付けなど生活動線がコンパクトになっています。さらに、キッチンの奥側には掃き出し窓から出られるテラスがあり、キッチンからもダイニングルーム側からもアクセスしやすい間取りが考えられています。
キッチンと同レベルでダイニングテーブルが揃えられており、配膳・片付けなどもスムーズに行えます。大きな掃き出し窓がキッチン側にもついていることで、両サイド側から陽光が入り、キッチン全体がとても明るくなります。
こちらのお宅のデッキはコンパクトではありますが、リビング側からも、キッチンからもアクセスできるように設計され、使い勝手がよくなっています。キッチン側のドアは視線がデッキの先まで通り、キッチンが実際の面積よりも広く感じられる効果があります。
リビングルームのハイサイドライトからは、斜め上からの陽光が差し込み、さらにテラス側からも光が入るので、とても気持ちのよいキッチンに仕上がっています。
<窓のあるキッチン メリットその⑤>
実際の広さより開放的に見せることができる
キッチンスペースに窓がないと、壁や収納だけで囲まれた空間になってしまい、少し狭さや圧迫感を感じてしまうかもしれません。そこで窓をひとつでも設けるだけで、視線が窓の先まで通り、それだけで少し開放感が生まれます。狭小住宅ではキッチンのスペースも限られてしまうので、窓を上手に活用するのもひとつの手です。
こちらのお宅は限られたキッチン空間ながらも、視線が通り抜ける縦長窓のおかげで、実際の広さよりも広く感じられる効果があります。さらに、真っ白のデザインで統一したことで、窓から入る陽光が反射して、より開放的な印象の空間になります。
また、窓の位置を現在の場所にすることで、キッチン側の壁面はすべて収納に当てることができるのです。収納力をある程度確保したいのであれば、窓の大きさや形を工夫することも必要です。
<窓のあるキッチン メリットその⑥>
キッチン空間の素敵なアクセントになる
ただの壁だけよりも、そこに”窓”があるだけで、なんだか素敵に見えることも。窓の位置を工夫したり、窓枠を木製にするなどデザイン性を重視すると、雰囲気のある窓、雰囲気のあるキッチンに仕上がります。
こちらのお宅は、キッチン壁面のちょうど真ん中あたりに、ちょこんと四角い窓のあるかわいらしいデザイン。曇りガラスで外の景色は見えませんが、そこに窓という飾りがあるだけで、デザイン的にも素敵に仕上がっています。木を使ったキッチンのデザインに合わせて、さりげなく木製の窓枠にそろえるなど、印象に残る窓にしてみるのもおすすめです。
キッチンに窓を設けることで、明るさの確保や風通しのよさ、生活動線をコンパクトにできるなど、さまざまなメリットがあります。また、窓があることで外の景色を楽しみながら家事ができるなど、心にゆとりをもって暮らすことも大切にしたいところ。
ただし、キッチンに窓を設けることで、その分収納スペースが減ってしまったり、周囲からの視線が気になってしまうことがあるなど、気をつけたい注意点もあります。どこに、どんな大きさの窓を設けるのかは、ぜひ設計士さんと相談してみてください。
SUHACOでは、窓のあるシンプルな暮らしを提案しています。ぜひ、オープンハウスで実際にご覧ください。