スッキリとシンプルな家づくりをする際に重要なのが、適切な場所に適切な量で、片付けしやすい収納を作るということ。もちろん、家に住みはじめてから、収納棚を追加して設置することもできますが、よりスッキリと見せるためには、施工時に造り付けの収納にしてしまうのが、シンプルな家づくりのコツです。
そこで、注文住宅で収納をプランニングするコツと、SUHACOが提案する、造り付けの収納アイデア8選をご紹介します。
知っておきたい、注文住宅での収納づくりのコツ
はじめての家づくりでは、どうしても間取りやデザインにばかり目がいってしまい、収納のプランニングが疎かになりがち。でも、シンプルな家づくり、シンプルな暮らしを求めるのであれば、収納はとても大切な要素になります。そこで、収納をプランニングする際の3つのコツをご紹介します。
<収納づくりのコツ その1>
自分の家族に合った、収納プランニングをする
家の間取りを一から作る注文住宅の場合、自由度が高いからこそ、収納の位置や量はしっかりと検討するべきです。マンションや建売住宅の場合は、一般的に使いやすいとされる位置に、適度な量の収納があらかじめ間取りに組み込まれています。ただし、家族の人数やライフスタイルなどはそれぞれなので、その収納プランが必ずしもどの家族にとってもベストというわけにもいきません。新築で家を建てる際には、「次こそ、収納がたっぷりある家に住みたい!」という方も多いかもしれません。
一方、注文住宅であれば、自分で収納の位置や量、デザインなどを自由に決めることができるので、よりカスタマイズされた収納のプランニングを立てることができるのです。自由度が高く一から考えることができるからこそ、しっかりと検討することが必要です。
注文住宅での収納づくりの場合は、そこに何を収納したいのかを決めてから、それに合わせてデザインしてもらうことができます。そうすれば、より使いやすい収納になり、無駄もなくなります。
<収納づくりのコツ その2>
生活動線に沿って、収納の位置を考える
収納の位置を考えるときに大事なのは、家族が家の中でどんな動きをするのかを把握することです。間取りの中で、どんな生活動線や家事動線をするのかを考えて、その動線上に収納を設ければ、無駄に移動する必要もありません。そうすると、移動のついでに物をしまうことができ、それが片付けやすい環境も生み出すのです。
たとえば、家に帰ってきてからの動線に、アウターなどを収納できるクローゼットを設ける…。洗面所内に下着やタオルなどの収納を設けて、お風呂の準備をそこで完了させる…。このように、わざわざ物を取りに行かなくても、通ったついでに物を取ったりしまったりできれば、それだけで時短になるのです。
ただし、間取りの中にデッドスペースができてしまい、そこを収納場所として活用することもあるでしょう。そこが生活する上での動線でないと、わざわざしまいに行く手間が出てしまい、次第に片付けが億劫になってしまうことも。そこで、動線上にない場合は、毎日使う物ではなく、シーズンものやたまに使うものなど、使用頻度が低い物をそこに収納するのがおすすめです。
<収納づくりのコツ その3>
収納する物に合わせて、デザインを考える
注文住宅での、収納づくりをすることのメリットは、デザインも自由にできることです。収納量を調節できるのはもちろんですが、扉をつける、扉をつけない、観音開きのタイプにする、引き戸にする、棚を可動式にする、クローゼットタイプにするなど…。そこに収納する予定のものに合わせて、デザインを決めることができます。
棚であれば、可動式はとても重宝します。収納する際にカゴを活用することも多いと思いますが、カゴの高さに合わせて後々、調整することも可能だからです。本を収納したいなら、本の高さに合わせて調整することもできるでしょう。
また、扉をつければ生活感をしっかり隠すことはできますが、扉の開け閉めが手間になったり、収納量に限りが出てしまいます。また、扉がなければ出し入れは簡単ですし、飾り棚としても活用できますが、片付けが苦手な人には向きません。このように、それぞれにメリットとデメリットがあるので、それを考慮しながらデザインを考えることが重要になります。
<収納づくりのコツ その4>
家の雰囲気に合わせて、素材に統一感が出せる
後から購入した収納は、家の内装と素材感を完全に統一するのは難しい場合も多いでしょう。その点、注文住宅で造作家具として作ってもらえば、最初から同じ素材なので、インテリアに統一感が生まれます。
また、サイズもその場所にジャストサイズで作ることができるので、無駄な隙間がでません。このように、サイズや素材を無駄なく統一させることで、よりシンプルでスッキリとした家づくりができるのです。
SUHACOが提案する、造作収納の実例4選
注文住宅では、実にさまざまな収納がプランニングされています。既製品ではなく、その家に合わせて作ることで、家のインテリアと融合した素敵な収納が実現できます。今回は、4つの実例をご紹介します。
<収納の実例 その1>
両側から使える、壁と収納を兼ねた造作棚
こちらのお宅の玄関収納は、実は玄関の隣にあるフリースペースとの壁代わりになっています。1つの大きな収納ボックスを、玄関側とフリースペース側で両側から使うことができるようなデザインになっています。完全な壁で区切らず、収納の上にあえて空間を作ったことで、玄関からフリースペースまでが一つの空間のように広く見せることができ、また光や風が行き来します。
収納は、シューズクロークの部分は扉付きにし、傘などをかける部分はハンガーパイプを設置、フリースペース側は可動式の扉なし収納棚にするなど、中に入れるものに合わせて収納の種類を使い分けています。
さらにこちらの玄関側には、出かける前の準備がサッとできる工夫も。反対側が収納になっている部分には、玄関側には大きな鏡が一面に。ここで最後の身だしなみチェックもすることができて機能性にも優れています。
<収納の実例 その2>
デザインを揃えて、家中の収納に統一感を出す
家の至るところに、同じデザインの収納棚が配されたお宅。階段や扉などとも素材感が統一されているので、収納がインテリアの一部になっています。さらに、形がオープンシェルフになっているので圧迫感がなく、物を置いて、飾って楽しむこともできます。コレクションなどが趣味の方は、このような“見せる棚”があると、暮らしが楽しくなるでしょう。
<収納の実例 その3>
家族全員分の衣服を一箇所に集中させる
こちらのお宅では、家族の衣服や生活用品のストック類などを大きなクローゼット一箇所に集約。そうすることで、物が見つかりやすく、また整理整頓がしやすいのもメリットです。洗った洗濯物を各部屋にしまいに行くのは大変ですが、一箇所にまとまっていれば、その作業も楽にできます。また、可動式の棚を採用すれば、収納する物に合わせて調整することも。
さらに、リビングルームにあるロフトスペースの下を活用して、たっぷりのリビング収納を造作。リビングはどうしても物が多くなり、ついつい散らかりがちになりますが、ここに収納があることで、片付けがしやすくなります。リビング収納の場合は、細々とした物がしっかり隠せる扉付きがベストでしょう。
<収納の実例 その4>
狭小住宅では、無駄なスペースができない造作収納を
限られた土地に家を建てる時、どうしてもリビングやキッチン、個室などにスペースを割くのが優先になってしまい、十分な収納スペースを取れない場合もあります。そんな時は、造作で収納を作ってしまった方が、サイズに無駄が出ないので、空間の有効活用をすることができるのです。さらに、同じ素材で作ることで、インテリアに統一感が出て、空間が広く見える効果があります。
こちらのお宅では、ロフトに収納棚を造作したことで、細かなものも収納しやすくなります。空間だけで何もないロフトにしてしまうと、後から収納棚や収納ボックスが必要になり、結果的に雑多な印象になってしまうこともあります。こちらのように下から丸見えのロフトの場合は、あらかじめ造作収納を作っておくと、スッキリと見せることができます。
生活動線上にあり、しまうものに合わせた収納があることで、自然と片付けがしやすい仕組みができあがります。さらに、家の内装に合わせたデザインや素材にすることで、インテリアに統一感が生まれます。
シンプルな家づくり、片付けがしやすい家づくりを目指すのであれば、注文住宅で自由度の高い、造作収納をプランニングするのがベスト。ぜひ、SUHACOの造作収納を参考にしてみてください。