【シンプルな家づくり】キッチン前面収納のメリット、デメリット|参考にしたい、造作カウンターの3つの実例ポイント

リビング・ダイニングは、家族みんなが使う場所であり、細々としたものを収納する必要のある場所。しかし、狭小住宅などでは、新たに収納スペースを確保するのが難しい場合もあるでしょう。そこでぜひ活用したいのが、キッチンカウンター下の前面収納。 注文住宅の造作家具であれば、自分たちの暮らしに合わせて、カウンター下の収納も作ることができます。そこで今回は、キッチンの前面収納のメリットとデメリット、さらに造作カウンターの実例とポイントをご紹介します。

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キッチンに前面収納を作る、メリット・デメリットとは

キッチンの前面収納とは、対面式キッチンや、キッチンカウンターのリビング・ダイニング側に設ける収納のこと。カウンターの下を活用するので、別に収納スペースを確保する必要もなくなります。また、 前面収納がダイニングテーブルに面していることで、食卓でよく使うお皿やカトラリーを収納しておくのも便利。そこで、キッチンの前面収納を作る、メリットとデメリットを解説します。

 

<前面収納のメリット その1>
細々としたものをサッと収納できる

郵便物や公的な書類、お子さんの学校関係のお手紙などは、ダイニングテーブルで整理をしたり、書き物をするご家庭が多いのではないでしょうか。このような 細々とした書類や、そのために使う文具類などは、ダイニングテーブルの近くに収納できると便利。また、定位置を決めておかないと大切な種類の場所がわからなくなってしまうので、ダイニングテーブルの近くに種類を置く場所を確保しておきたいものです。

そこで、キッチンカウンター下に作った前面収納の一部を活用すれば、このような細々したものや紙類などをしまっておくことができ、ダイニングテーブルまわりがスッキリ見えます。

 

<前面収納のメリット その2>
よく使うお皿やカトラリーを収納できる

日常で使うお皿やコップ、カトラリーなどは、一般的にはキッチン内の収納棚にしまっておくご家庭が多いかもしれません。でも、 ダイニングテーブルのそばに収納しておけば、食事の準備の時に、サッとテーブルに取り出せるので便利。お子さんがいるご家庭であれば、お皿やカトラリーの用意は子どもたちの担当にしてみるのもいいですね。

ポイントは、前面収納に置いておくものは、取り皿やコップ、カトラリーなど、そのままテーブルに出せるものだけにすること。大皿や茶碗など、食べ物をよそってからテーブルに出すものは、キッチン内で手の届く場所に収納しておく方がいいでしょう。

 

お皿の写真

 

<前面収納のメリット その3>
テーブルやカウンターの上がごちゃごちゃしない

スッキリとシンプルな暮らしのためには、モノを使ったら片付けることが基本です。そのためには、モノの定位置を決めることが大切。でも、 郵便物や書類、お子さんのお手紙などは、ついついキッチンカウンターなどに“とりあえず置き”してしまいがち。さらに、忙しい毎日の中で、この“とりあえず置き”を片付け忘れてしまい、さらに溜まっていく一方に。いつの間にか、カウンターの上がモノでごちゃごちゃ…ということにもなりかねません。

そこでおすすめなのが、 そのカウンターのすぐそばに、“とりあえず置き”しがちなモノの定位置を作ること。そのような収納として最適なのが、キッチンカウンター下の収納です。収納に扉を付ければ、雑多なものもスッキリと隠してくれるでしょう。

片付けが苦手な方こそ、モノが雑多になりがちな場所の近くに、収納棚を設けるのがいいですね。

 

キッチンカウンター
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<前面収納のメリット その4>
一体化させることで、インテリアに統一感が出る

それぞれの家で必要なサイズは異なりますが、リビング・ダイニングには、必ず収納場所が必要になります。その場所を確保するために、あとから購入した収納棚を置くご家庭も多いでしょう。しかし、 シンプルな家、スッキリとした暮らしを求めるのであれば、造作収納にして、内装との統一感を出すのがおすすめです。

そこで、 キッチンカウンターと一体化させた収納棚であれば、インテリアの統一感が生まれます。さらに、 カウンターの下を活用できるので、新たに収納のスペースを確保する必要もありません。

機能的にも、デザイン的にも統一感があると、リビングやダイニングキッチン全体を見渡した時に、シンプルさとスッキリ感が得られるでしょう。このような自由度の高さは、注文住宅での造作収納ならでは。その家のライフスタイルや内装に合わせてデザインするといいですね。

 

<前面収納のデメリットとは>

キッチンの前面収納には、デメリットもあります。メリットとデメリットを考慮しながら、検討するようにしましょう。

 

・キッチン側とリビング・ダイニング側の両方に収納を設けるので、キッチンカウンターにある程度の奥行きが必要になる

・カウンター下を活用した収納なので、奥行きのある収納は難しい

・ダイニングテーブルとの間に、ある程度のスペースを確保する必要がある

 

 

家づくりの参考にしたい、キッチン前面収納の実例

キッチンの前面収納と言っても、デザインはさまざま。基本的には、 キッチンカウンターをどのように使いたいか、何を収納するかで、デザインを決めていきます。その際には、実際にキッチンの前面収納を取り入れている実例を参考にするのが一番です。そこで、SUHACOの家で取り入れられている実例をご紹介します。

 

<キッチンの前面収納 実例その①>
フローリングやキッチンと素材感を合わせる

注文住宅でオリジナルのキッチンカウンターを設けるのであれば、素材やデザインなどは、ある程度自由に決めることができます。シンプルな家づくりを目指すのであれば、キッチンや内装の素材感と合わせるのがおすすめです。

キッチンカウンター
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こちらは、木とステンレスを組み合わせた、機能性と美しさを兼ね備えたオリジナルのキッチンカウンター。キッチンのデザインと素材感を統一させることで、スッキリとシンプルに見せています。

前面収納は、リビング・ダイニング側からよく見えて、キッチンの印象そのものにもなります。こちらのお宅のように、美しい木目を採用することで、インテリアとしても楽しむこともできるでしょう

 

キッチンカウンター
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キッチンと前面収納が一体化したデザインは、メーカーから販売されている既製品からも選ぶことができます。収納と合わさった対面型キッチンであれば、リビングにいる家族と会話をしながら、料理や後片付けもできるでしょう。造作のカウンターでない場合は、できるだけ、床や建具など同じ素材感や色のものを選ぶのがポイントです。

 

<キッチンの前面収納 実例その②>
カウンター+前面収納で、いいところ取りデザイン

キッチンカウンターは、キッチン側からは作業台として、リビング・ダイニング側からは、スツールなどを置いて、カウンターのように使うこともできます。 リビング・ダイニング側の足元を少し凹ませると、スツールを置いたときにカウンターとして使いやすくなります。しかし、デザインによっては、収納としても活用できるでしょう。

そこで、カウンター+収納の両方を兼ね備えたデザインもおすすめです。

 

キッチン
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こちらのお宅のキッチンカウンターは、カウンターと前面収納の両方を兼ね備えたデザインに。 カウンターの一部は収納に、それ以外はスツールを置いて、家族がちょっと座って、軽食やお茶をしたり、書き物や宿題などをすることも。足元を凹ませたことで、カウンターとしてより使いやすくなり、その側面を活用して、足元にコンセントを配置。コンセントがあれば、ここでパソコン作業をしたり、リモートワークをすることもできるでしょう。

天板と側面を木の素材にすることで、家具のような存在感があり、家全体のインテリアに馴染むように造られています。

 

キッチンカウンター
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こちらのお宅も、リビング・ダイニング側から見ると、カウンターとして使える部分と前面収納のある造作カウンター。さらに、 一部分を空けていることで、キッチン側にもスツールを置いて、ちょっと作業をしたり、書き物をすることもできます。キッチンでは、調理などは立って作業をすることも多いですが、野菜の下処理をしたり、煮込み料理をしている間に少し座って休憩したりと、スツールがあると何かと便利です。

朝食や、一人での食事であれば、このカウンターで軽く食事を取ることも。スライド式の収納とも統一感があり、スッキリとシンプルに見せることができます。

 

<キッチンの前面収納 実例その②>
見せる前面収納は、ワンランク上のインテリアに

キッチン
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前面収納は、スッキリと見せたり、収納したものを隠すために、開き戸タイプの扉を付けることが多いでしょう。ただし、 お気に入りの器などをインテリアとして素敵に見せたいのであれば、オープンなシェルフタイプの前面収納にするアイデアも

その場合は、あまり奥行きのある収納にしてしまうと、奥の器などが取り出しにくくなってしまいます。見せる収納であれば、奥行きが浅めのデザインがおすすめです。

こちらのお宅のように、少し個性的なインテリアだったり、シンプルで無機質な内装の場合は、収納する器などでアクセントを加えるのもいいでしょう。

 

キッチンカウンターを設けるのであれば、カウンター下の前面収納は、できるだけ有効に活用すべき。そのためには、自分たちのライフスタイルに合わせたデザインしたり、内装との素材感を統一させて、せっかくならインテリアを素敵に見せてみるのはいかがでしょうか。そのためには、自由度の高い、注文住宅でのキッチンカウンターづくりがおすすめです。

SUHACOでは、前面収納のある、オリジナルのキッチンカウンターを多く採用していますので、オープンハウスなどで、ぜひご覧ください。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。