お子さんのいるご家庭の家づくりでは、間取りやデザインにちょっとした工夫を加えることで、家族みんなが心地よく、そして楽しく暮らすことができます。実際には、どんな家づくりがされているのか、部屋別にSUHACOの実例でご紹介しましょう。
目次
子どもと一緒に暮らすための家づくりとは
家づくりをする際に、お子さんがいるご家庭はもちろんですが、今後家族が増える予定のご夫婦であれば、間取りに子ども部屋を検討するでしょう。その際に、どのぐらいの広さにするか、どんなデザインや間取りにするのかは、家全体の広さやお子さんの人数、年齢などによって変わってくるものです。
ところで、子ども部屋を個室としてしっかり使う期間は、小学生ぐらいから高校、大学生ぐらいまでがメインになります。お子さんがまだまだ小さい場合は、まずはオープンなフリースペースを子ども部屋用に確保しておき、個室が必要になった際に壁を作って仕切るというのもアイデアのひとつです。
また、子ども部屋以外の場所も、小さなお子さんが使うことも考えて、デザインしたり、間取りを考えることが大切です。例えば、本が好きなお子さんなら本棚を充実させたり、体を動かすことが好きならハンモックなどを設置したりと、その子その子にあったデザインにするのもいいですね。一階と二階をシームレスにつなげることで、親子間の適度なコミュニケーションも育まれます。
さらに、建築時にお子さんの年齢がある程度大きい場合は、独立後のこともしっかり視野に入れてプランニングするのがおすすめ。独立後は夫婦の趣味の部屋や書斎として活用するなど、フレキシブルに使えるようにしておくと、無駄な空間にならずに済むでしょう。
将来的に子ども部屋として仕切れる、フリースペース
二階はあえて個室で区切らず、開放的なワンフロアのロフトにしています。このような間取りにすることで、お子さんが二階で遊んでいる様子や勉強しているのを階下から見守ることができるのです。将来的には、きょうだいの人数に合わせて壁で仕切りをし、子ども部屋を作ることができます。
二階にあがった先のフロアは、現在はフリースペースとして活用。あらかじめハンモックなどを設置できるように設計してもらえば、子どもの格好の遊び場になります。こちらはリビングルームと吹き抜けでつながっているので、階下にいながらもお子さんたちの気配を感じていられます。天井高を利用して、ロフトスペースも設置されていて、子どもの秘密基地になり、ときには大容量の収納場所として使うこともできます。
自宅内でも体を動かせる、中庭スペース
こちらのお宅は、一階、二階、そして屋上と三層構造。二階には居住スペースに囲まれた中庭があり、さらに中庭を囲むように屋上が作られています。リビングルームにいれば、中庭や屋上で遊ぶ子どもたちを見守ることができるでしょう。室内から出られる中庭があると、家の中でも屋外で遊ぶことができ、さまざまな使い方ができます
自宅内に中庭があれば、子どもたちにとって格好の遊び場になりますが、地面を土のままにすることで、さらに活用方法の幅が広がります。また、どの部屋からもアクセスでき、家族のコミュニケーションの場にもなりますね。中庭に向けて各部屋の開口部があることで、家族同士がいつでも気配を感じていられる家になります。お子さんが思春期を迎えても、適度な距離感を保つこともできそうです。
小さなお子さんに安心の、畳スペース
小さなお子さんのいるご家庭では、和室や畳スペースがあると、何かと便利ですね。とくにリビングルームと隣接していれば、お子さんが乳幼児の頃は寝室として使い、少し大きくなればお昼寝や遊びのスペースに。将来的には、夫婦の寝室などにもできるでしょう。
琉球タタミを取り入れたモダンな和室なら、シンプルな木の家にもよく合います。リビングルームとは別に、ごろりと寝転がれる空間があると、お子さんはもちろん、大人にとっても癒しの空間になります。
室内と外の真ん中に、何かと便利な玄関土間
玄関扉を開けると、奥までのびるダイナミックな土間玄関。玄関はワンフロアのリビングルームと直結しているので、お子さんが朝出かけて行くのを見送ったり、外出先から帰ってくるのを迎えることができます。玄関のタタキがゆったりとしたデザインになっているので、小さなお子さんでも、靴の脱ぎ履きもしやすく、お友達が大勢遊びにきても安心です。
一階部分の半分以上を土間スペースにするという、大胆な間取りのお宅。お子さんがいるご家庭は、自転車や三輪車、バギーなどの数も多くなるので、ゆったり余裕のある土間があるのは便利ですね。土間に面して大きな掃き出し窓があり、庭への出入りがしやすいのも特徴。ここで遊んだり、ご家族で趣味やDIYなどを楽しむこともできます。
プライバシーも配慮した、明るい子ども部屋
子ども部屋にする個室は、窓から日差しが差し込み、換気がしやすい、快適な空間にしたいものです。とはいっても、窓の外から丸見えになってしまうと、防犯上の問題があります。とくに女の子の部屋にするのであれば、プライバシーをしっかり確保できる窓の取り方を考慮する必要がありますね。曇りガラスを採用する、少し高い位置に窓を設けるなどの工夫をするといいでしょう。
子ども部屋であれば、お子さんの好きな色を壁紙の一部に採用するのもいいですね。家づくりに少しでも参加できていると知ると、自分だけの空間ができたという喜びにつながり、自ら片付けをしたり、使いやすいように工夫をするなどの意識も芽生えるでしょう。
また、子ども部屋はいろいろな高さの家具を置く可能性があるので、窓を少し高めに設定すると、どんな家具でも置きやすいというメリットがあります。
取り出しやすい本棚で、読書習慣が身につく
個室の入り口には、きょうだい一緒に使える造作収納を設置。通学で毎日使うものを置けるようにしたり、本棚やおもちゃ入れとして使うのもいいですね。自分だけのスペースと決められると、自然と片付けの習慣も身につきます。
本好きのお子さんなら、たっぷりの本棚を造作するのもいいでしょう。可動式にできる棚にすれば、収納する本のサイズに合わせることができます。天井までの壁一面を使えば、かなりの収納量をキープ。造作家具はインテリアともよく馴染み、また地震での転倒の心配もありませんので、お子さんがいるご家庭にはとくにおすすめです。
お子さんが上り下りする階段は、“緩やか”が基本!
大きな踊り場のある、スキップフロア風の階段は、小さなお子さんがいるご家庭にも安心。踊り場があることで段数が少な目になっていて、落下やケガのリスクも低くなります。上下階が緩やかに繋がっているので、家族の気配をいつでも感じていられます。
ストレートの階段の場合も、傾斜を緩やかにすることで、家族みなさんが安心して上り下りすることができます。お子さんはもちろんですが、老後に備えても、階段はできるだけ上り下りのしやすさを重視しましょう。階段を上りながら、階下にいる家族とのコミュニケーションも楽しいものです。
お子さんのいるご家庭の家づくりは、まずは安全面やプライバシーの確保を考慮することが大切です。またそれ以外に、親子のコミュニケーションが育まれたり、お子さんが使いやすいデザインにするなど、さまざまな工夫を加えてみましょう。そして何より、親子で楽しくワクワクできるような“家”を作ってみてください。
SUHACOでは、お子さんと一緒に暮らしやすい家づくりをご提案しています。