自分時間に没頭できる、趣味の部屋をつくろう。おすすめデザインと実例【シンプルな家づくりのコツ】

「趣味の部屋」を持つことは、ちょっと贅沢かなと思うかもしれません。都市部の狭小住宅や、限られた敷地の家であれば、なおさらそう思うでしょう。しかし工夫次第では、自分だけの空間、趣味を楽しめる部屋を持つことも夢ではないはず。そこで今回は、SUHACOが提案する「趣味の部屋」の間取りやデザインのコツをご紹介します。

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趣味の部屋を作る暮らしのメリットとは

造作家具の写真

趣味の部屋とは、 何かの作業に集中するための空間やスペースのことを指します。しかし、どんな趣味をもっているかは人それぞれ。自転車やバイクいじりをする、DIYやアウトドア、エクササイズを楽しむ、ハンドメイドや映画鑑賞、読書、音楽など、さまざまな趣味があるでしょう。それぞれの趣味に合わせて、また作業がしやすい間取りやデザインにすると、より快適な空間になります。

このような空間を作ることは、暮らしにどんなメリットや魅力があるのでしょうか。まず一番は、 自分の趣味をするために、一人で没頭できる空間が確保できること。家族と一緒に暮らしていると、どうしても周囲が気になってしまうこともあります。

次に、 一人になる時間を確保できることで、リラックスしたり、静かに考え事ができる場所になるということです。さらに、 日常生活に楽しみができたり、生活にメリハリが生まれるなど、さまざまなメリットが考えられます。

ところで、趣味の部屋として一部屋を確保するとなると、なかなかハードルは高くなります。そこで、空間の一部を趣味の部屋にしたり、何かの空間と兼ねて使用する、ちょっとしたデッドスペースを利用するなど、さまざまな工夫が考えられます。

 

趣味の部屋を取り入れる、5つのアイデア

SUHACOの実例を挙げながら、アイデアやデザインをご紹介しましょう。

<趣味の部屋 アイデアその①>
土足OKのガレージを趣味の部屋に

ガレージは、家の中と外の中間にあたる空間です。一般的には、車やバイクなどを収納するための建物、または建物の一画につくられたスペースのことを指します。しかし最近では、DIYや自転車いじりなどの趣味を楽しむため、フリースペースのように使えるガレージを取り入れるご家庭も増えています。 目的を限定せずにつくれば、自由度も高く、家族の成長や変化に合わせてさまざまに使うことができるでしょう。

ガレージは土足のことが多く、そのため多少汚れても問題ありませんし、思いきり趣味を楽しむことができる空間と言えます。ガレージ兼趣味の部屋にすれば、ジャンルを問わず、幅広い趣味ができる空間になります。

ガレージ
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こちらのお宅は、玄関の横に土足OKの小さな空間をプランニング。オープンシェルフを設けることで、アウトドア用のシューズやアイテムなどを並べて置いたり、趣味で使う道具を並べたりと、さまざまな使い方が考えられます。

さらに、機能性はもちろん、デザインにもこだわりが。玄関との境目にある引き戸を木製の格子ドアにすることで、光と風が通り抜け、ガレージ内の快適さを保つことができます。さらに、このガレージ内にお気に入りのバイクや自転車などを並べておけば、玄関を通るたびに眺められる楽しさも味わえます。

 

ブルーグレーの壁の個室
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こちらも、DIYやバイク・自転車いじりなどが楽しめそうなインナーガレージを設けています。窓も配されているので、昼間はある程度の明るさを確保することができています。 趣味で使う工具などのアイテムに合わせて造作収納を作っているので、整理や片付けがしやすくなっています。

他の部屋と少し雰囲気を変えて、クロスをブルーグレーに。せっかく趣味の部屋にするなら、自分の好きなインテリアに統一するのもいいですね。シックな空間で、存分に趣味を楽しむことができそうです。

 

<趣味の部屋 アイデアその②>
小さな書斎を作って、静かな一人時間を

静かに読書をしたり、ハンドメイドなど細かな作業をするなど、周囲に邪魔されず集中したい趣味であれば、小さな書斎のような空間を作るのがおすすめです。このような場所があると、リモートワークの時に使えたり、お子さんが将来的には勉強に集中できる空間になったりと、さまざまな使い方が考えられます。

 

ワークスペース
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こちらのお宅は、一階の一番奥の場所に、小さなワークスペースを作り、趣味の部屋としても活用できるような空間に。窓際がデスクのように使えるデザインになっているので、デスクなどを用意する必要もありません。壁には作りつけの本棚もあり、使い勝手も良さそうですね。

二面が窓になっているので、小さなスペースでも狭さを感じませんし、日中であれば照明をつける必要もありません。このように、デザイン次第で使い勝手もアップします。

 

書斎
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こちらの小さな書斎スペースは、完全に区切られた空間ではありませんが、少し広めの個室を棚で仕切って作られています。夫婦で使う部屋であれば、部屋の半分は寝室としてベッドを置き、もう半分は書斎や趣味の部屋として使うなどのアイデアも。現在は家具で空間を仕切っていますが、将来は壁で区切って個室にできるようにも設計できます。

 

リモートワークスペース
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デッドスペースやちょっとした隙間空間を利用して、趣味の部屋として場所を確保することもできます。

たとえばこちらは、細長く、収納としては使いにくいデッドスペース。ここに、奥行きが浅めのデスクを造作して椅子を置くだけで、コンパクトながら立派な書斎スペースができあがります。窓を設けて採光や風通しを確保したり、エアコンも設置しておけば、より快適に過ごすことができるでしょう。

 

<趣味の部屋 アイデアその③>
部屋の一角を集中できるスペースに

洗面所
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こちらのお宅の洗面所には、実は意外な使い方も。造作で洗面台を作り、その一部をデスクのようなデザインにしています。洗面所として使わない時間帯であれば、趣味の部屋として使ったり、リモートワークで使える書斎として活用することもできます。つまり、 空間を兼用することで、2つの使い方ができるのです。

 

ワークスペース
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こちらは、玄関の脇に小上がりのようなデザインのフリースペースを設けて、ここをワークスペースや趣味の部屋としても活用。 一番奥にテーブルを造作したり、前の壁に棚を設けることで、作業がしやすくなっています。

さらに、引き戸で入口を区切れば、普段は玄関側からは見えないようにすることもできます。個室にすれば、趣味の部屋として作業に集中できる空間になり、オープンにしておけば玄関がより広い空間にすることができます。

 

個室
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二階の個室の一画に、数段の階段をつけて、ちょっとした小部屋を作っているこちらのお宅。ここを書斎にしたり、リモートワークのスペースにしたり、趣味の部屋にしたりと、さまざまに活用することができます。 収納にしがちなデッドスペースも、このようなデザインにすることで、小さいながらも趣味の部屋を確保することもできるのです。

 

<趣味の部屋 アイデアその④>
趣味の部屋兼フリースペースにする

プラスアルファの空間
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玄関横に設けられた、緩やかに仕切られている空間。 可動式のオープンシェルフを造り付けし、作業がしやすい広さを確保して、さまざまな使い方ができるフリースペースです。このような空間があると、趣味の部屋として使うこともできますが、将来的にはリフォームで個室に区切ることもできます。

 

一階フリースペース
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玄関に入ってすぐの場所にある、日当たりのよいフリースペース。 使い方を限定しないことで、アクティブに趣味を楽しむ場所にもなります。掃き出し窓で庭とつながっているので、DIYやアウトドア系の趣味などにも最適です。また、ヨガやティラピスなど、体を動かす趣味にも適しています。

 

<趣味の部屋 アイデアその⑤>
趣味に合わせて、造作のデスクや棚を充実

個室
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趣味の部屋を作るのであれば、その趣味に合った作業台や造作収納を作っておくのがおすすめ。新築時に、その空間に合わせて造作しておくと、空間の有効活用ができたり、インテリアに統一感を持たせることができます。

 

棚のある個室
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可動式の造り棚は、収納する物のサイズに合わせることができるので、趣味の部屋の収納としても重宝します。天井までの壁一面を使えば、かなりの収納量をキープ。 造作家具ならインテリアともよく馴染み、また地震時も転倒の心配がありません。こちらのデザインであれば、趣味の漫画部屋や読書部屋などにぴったりです。

 

都心部の住宅であれば、家族の共有スペースや個室を作るだけで、趣味の部屋まで確保することが難しいことも。 そうであれば、ちょっとしたデッドスペースを活用したり、他のスペースと兼用にするなど、さまざまな工夫をすることができます。少し贅沢と思っても、自分だけの空間や趣味の部屋を作ることで、家での時間が充実して、より心豊かな暮らしが実現できるでしょう。

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著者情報

秋 慎一郎

秋 慎一郎 監修:一級建築士 秋慎一郎 /L・DESIGN建築設計事務所

「プライバシーの守られた開放的な空間」
「季節の移ろいを感じられる心地良い住まい」
をコンセプトにして、設計活動をしています。
コートハウス(中庭型住宅)の設計を多く手掛け、
「光」や「風」を考慮した、家族と穏やかに過ごせる「住まい」を提案しています。